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色の学校 1日目 医療と色

色が繋ぐ分野

色の勉強って、必要?と疑問に思う人、少なくありません。
色の勉強の必要性を知ってもらうために、まずは色が繋ぐ様々な分野について説明します。
あなたの関わっている分野が含まれていたら、ぜひ、色の学校で学んでください。

医療と色


医療機関

人間は眼だけで色を見て、感じているわけではなく、身体全体、特に皮膚で色を感じ取っています。これは科学的にも古くから実証されています。
色は電磁波の一種であり、色固有の波長があります。その波長は身体の細胞と共鳴しうあうことで心理や生理に影響を与えます。色の違いで体感温度が違ってきます。


医療空間の色


例えば皮膚科
皮膚科を受診する多くの人は痒みの症状を持っています。痒みは体温が上がることで誘発され、症状が悪化していきます。病院とはほとんどの人が喜んで行きたい場所ではないため、病院の環境を楽しいものと空間演出する場合があります。その際、一般的に良い意味で用いられる”ビタミンカラー”

ビタミンカラー

黄色、オレンジ、赤を使ったとします。その空間に入るとたちまち体感温度は上がり、代謝も良くなり、痒みの症状がある人の多くはより、痒みが増すことでしょう。これを知らずにいると待合室は大変なことになります。
痒みを持って病院に来て、待合室で待機していたら、自宅にいる時より悪化した???そんな評判が立ってしまっては大変です。

実例です。
私は以前、関東地域のある町の皮膚科を専門とするクリニックの内外装のカラープランニングを依頼されました。その医院の院長先生は色に強い興味を持たれていて、開業する前に私が主宰する色の学校に学びに来られました。
そして、開業の際、皮膚科に必要な色、最適な色を建材サンプルをもとにしっかりと話し込み決めていきました。お陰様で院長先生に内外装のカラープランニングに満足していただきました。患者様の評判も上々です。

医療用ユニフォーム

ここ数年、医療従事者のユニフォームの色にも大きな波がやってきています。これまでは定番色として白や淡いピンクがほとんどでしたが、今は何色でもあります。オレンジ、グリーン、紫、グレー、黒、ネイビーワインカラーなど。
なぜ、白が減ったのか、ご存じですか?
理由は一つではありませんが、白は色の中で最も贅沢な色です。どの色よりも汚れが目立ちますから、常に注意が必要です。そのため、緊急時や不測の事態に活動しなければならない医療従事者には、毎日管理できる色ではありません。衛生上、汚れは気にする必要はありますが、それでも1ミリ単位の汚れの場合は命を脅かす可能性は低いので、そこは気にする必要はありませんが、白なら気になってしまいます。白とはそういう色です。つまり、緊張感を強いる色とも言えます。紫や茶色、グレー、オレンジやサーモンピンクは白とは比べ物にならないほど気になりません。
ただ、色にはそれぞれ固有の波長があり、これまでの人間の生活中での色に対するイメージや体験等もあるので、好き勝手に色を選んで良いとは言い切れません。皮膚科向きの色や高齢者、幼児、歯科向きなど、専門によって色の選び方も異なります。その理由には科学的な裏付けもあります。

皮膚でも色を感じている

人間は眼だけでなく、皮膚全体で色を感じ取り、心理や生理的反応を無意識のうちに起こしています。先に挙げたようなビタミンカラーをふんだんに使った皮膚科が存在したとします。腕の良いお医者さん、感じの良い看護師さんなのに、なぜか一度は受診しても再受診がない。その理由を患者さんに聞いてもおそらく、明確な答えは得られないでしょう。それは患者さん自身も明確な原因に気づけていないからです。色が全てではありませんが、色による体感温度の変化で、再来院したくないという理由に大きく関わってきます。

色は心理や生理に深く関わっていますが、人間の目に入るほとんどものに色がついていて身近すぎる存在であるが故、その影響力に気づきにくいものです。だからこそ、気づき、それをビジネスに活かしていけば、必ず競合他社との差別化が図れます。

色がビジネスにどう関わっているのか、事例を挙げながら学んでいってもらうために色の学校を開校しました。
また、次回は別の分野についてお話しします。


個別案件に関しては、日本カラープランニング協会のHPよりお問い合わせください。

https://color-planning.com/contact/


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