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ジョージア旅行ー孤高の教会と手つかずの自然、カズベキ(ジュタ・バレー編)

 ※2024年8月時点の情報です

 カズベキ2日目は何しよう?
 半日トレッキングツアーに参加だ!
 ①ジュタ・バレー②トルソ・バレーで悩む。
 ①ジュタ・バレーは大自然の中をゴールとなる湖まで片道3・5キロ
 ②トルソ・バレーは、小さな村が点在しまるでおとぎ話の世界、片道10キロ
 どちらも起伏はそこまでなく、トレッキングレベルという。②に惹かれるが、ここは無理せず①か…。
 よし、①ジュタ・バレーだ。登山口が村中心部より20キロ離れているから、車で送迎してもらうとよいらしい。事前情報では、カズベキ村にあるMountainFreaks社がツアーを用意しているという。

カズベキ村のビジターセンター


 MountainFreaks社の場所を訪ねるため、カズベキ村に着くなりバス停の裏手のビジターセンターを訪れた。すると、そこでもツアー、というか、登山口までの送迎を請け負っているという。料金は45ラリ(約2475円)でMF社と同じ。MF社が9時→16時、11時→18時とツアー開催時間が決まっているらしいのに対し、こちらは自分で設定可能。これだ。お願いします。翌日の朝8時出発、14時半ごろカズベキ村中心部に戻ってくる、ということでツアー契約。
 受付の女性の英語はとても聞き取りやすく、最高だった。当初は翌日にツアーを終えたらトビリシに戻るつもりだったので、それを話すと「遅い便は満席になるから早めの便で帰ったほうがいい」とアドバイスをいただく。
 実際、後から聞いたが、夏期は18時が最終便とされているところを、気分次第で16時で切り上げることがあるという。

 さて、当日の朝。宿で初めてカズベキ山を拝む。前日の昼にカズベギ村に着いてからこのかた、ずーっと雲に隠れていた。聞けば午前の早い段階でないとなかなか姿を現してくれないそう。

カズベキ山、、おまえはそこにいたのか!

 運転手さんとの待ち合わせ場所と決めていたビジターセンター前に午前8時より少し前に到着。渋い無口そうなおじさんがピックアップトラックのそばでタバコを吸っていて、彼が運転手だった。宿から引きあげた荷物をインフォメーションで預かってもらって、登山口に向け、出発。


降ろされた場所

 ビジターセンターから20分ほどで降車地点に到着。運転手のおじさんは「トゥーオクロック」と言い残し(喋ったのほぼこれだけ)去っていく。14時集合ね、了解。

青々としている。すでに気持ちがいい

 30分ほど舗装された道を歩く。途中、馬に乗った地元の少年とすれ違った。遠くにジュタ村が見える。

馬で颯爽と駆けていった少年
見えてきたジュタ村

ジュタ村到着。

ジュタ村の入り口。緑が眩しい
こんなところにも十字架。信心深いんだなぁこの国の人は
登山口

 登山口の右手の斜面をのぼっていく。ここが一番起伏があるところで、あとはゆるやかな坂道。
 登山口までタクシーでやってきているツーリストもいた。大型車は我々が降車した地点までしか行けない、などの規制があるのだろうか?

 ここまでは少し肌寒く、Tシャツ、ロンT、UVカットパーカーを着ていたが、午前9時を過ぎたあたりから、だんだん日差しが出てきた。ロンTを脱ぐ。

ジュタ村を背に歩く
さきほどの斜面をえっちらおっちら登り切り、ほっ
最初の休憩地点、カフェレストラン「5th Season」に到着
遠くに残雪が見える。この景色がトレッキングレベルで見られるとは!
途中、橋のない川を渡る必要に何度か迫られた。うまい具合に石が続いてないところは靴を脱いで素足でざんぶざんぶ。水は心臓がきゅっとなるほど冷たい!
牛や馬がのびのび。糞も道にごろごろ
古代の人が焚き木してそうな岩

 実は、ノー地図でこのトレッキングに臨んでいた。これが誤りだった。行けども行けどもchaukhi湖に辿り着かない。道はゆるやかといえど、日差しも強いし、あまりに到達できないから精神的にも参ってきた。「あの稜線を越えたらきっと湖が、、」と奮い立たせるのに、稜線を越えるたびに失望するのだ。また新しい緑の大地だよ、こんにちは。 
 おかしい。カフェレストランから3キロって標識に出ていたのに。

 結論から言えば、途中で間違った道に進んでいたらしい。
 心が折れそうになったところでイタリア人の男女二人連れに出会い、「湖を見ましたか?」と聞いたら、「もっと後ろの方だよ」と教えてくれた。「あっちゃーやっぱ通り過ぎてたのか!!」と膝から崩れ落ちそうになった。たぶん余計に2-3キロ歩いたのだと思う。
 男性の方は地図を見せて「オールウェイズ、ライト」と、ひたすら右の道を選べば辿り着けると教えてくれた。女性の方はクッキーを分けようとしてくれた。優しい。グラッツェ。
 なんで山に行くのに地図も持ってないのか。言い訳させてもらえれば、ビジターセンターにろくな地図がなかった。グーグルマップはゴール地点の湖さえ映し出さなかった。そして、現地ではカフェレストラン以降、なんの標識もなくなった。頻繁に標識のある親切な日本の山と同じような感覚で行ってしまった…。
 戻りの時間を考えれば集合時間まであといくらもない。急ぎ足で戻る。駆ける。
 20分ほどであっけなく湖は見つかった。こんなに登山口からみて手前にあるなら確かにハイキングレベルで終えられる。あちゃ~。

約束の地、湖


浸っていたいが、もう時間がない

 急いで昼食用にこしらえたサンドイッチをほおばる。この時点で12:15。復路は2時間かかると言われていたので、集合時間の14時までギリギリの戦いである。

行きで会った少年(後ろ)とまた遭遇

 13:57、降車地点に帰着。おじさんもちょうど別の客を乗せて来たところだった。どうだったか聞かれ、「ビューティフル!」と答えると、おじさん、初めての笑顔。ビジターセンターへと戻る途中、おそらく三位一体教会が見えてきたからだと思うが、おじさんは十字を切っていた。

▽ツアーはMountainFreaks社だけでなく、ビジターセンターでもやっている
(もしかしたらMF社なら地図などくれるのだろうか…と今ふと思ったが、不明)
▽地図を用意しよう。なければ5th Seasonから1・5キロほどいったところの分岐点で右の道を選べば大丈夫、たぶん
▽8月初めに登るなら午前の早めのスタートがおすすめ。10時くらいから普通に暑くなってくる。一方で午前8時~9時は肌寒く感じるので長袖ティーシャツや薄手のジャケットがあるとよい
▽もちろん登山靴があればそれにこしたことがないが、スニーカーでも可
▽水分や食糧は持参が○



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