ウィルス起源に関する米国国家情報会議の報告

<関連する話題の報告書など> 2th Sep. 2021 Curated by 滝順一
※2021年9月2日時点での見解です。引用の際は最新情報にあたってください。

 米国の国家情報会議(National Intelligence Council)が8月27日に新型コロナウイルスの起源に関する報告書のサマリーを公表しました。すでに報道されている通り、自然界の宿主からヒトに感染したのか、武漢ウイルス研究所から漏洩したものか、情報機関の間で意見の相違があって明確な結論には至りませんでした。

 明確に合意できたのは、新型コロナウイルスが生物兵器として開発されたものではないという点です。この点は2020年春に米情報機関の見方として公表されており、その点では前進はありませんでした。また新型コロナウイルスが遺伝子操作によって作られた(genetically engineered)ものではないと、大方の機関(most agencies)は評価したが、2つの機関はそう決めつけられないとしています。

 報告はバイデン大統領が5月に調査を求めた結果です。はっきりしない内容に落胆の声も聞かれないわけではありませんが、ネイチャー誌などは前向きに(US COVID origins report: researchers pleased with scientific approach)とらえています。なおこの調査には4つの情報機関が関与しているようですが、組織名は明らかにされていません。軍の情報機関、FBI、CIA、国務省の一部とする報道があります。



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