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佐々木沙綾香

始めてダーツを握ったのは約6年前のこと。周りにすすめられプロ資格を取得。プロツアーには、JAPAN 2013のSTAGE4から参戦している。同年STAGE17で、早くもJAPAN LADIES優勝を経験。佐々木沙綾香プロが、今注目の若手プロのひとりだということは疑いようもない。

キュートなルックスと親しみやすいキャラクター、そして何よりもその強さで周りを魅了する佐々木プロの素顔とは。笑顔に見え隠れする闘志やファンへの想いについて話を訊いた。

島根県初のJAPAN LADIESプロに!

始めてダーツをプレイしたのは、東京に住んでいる兄がきっかけだったという佐々木プロ。その後、地元の島根県に戻ってからしばらくプレイする機会がなかったという。 

「そもそも島根県にソフトダーツをプレイできる場所が少なかったんです。当時はまわりにやっている人もいませんでした。だけど3年くらいして、また遊びで投げるようになったんです。プレイしていると、上手だねって褒めてもらえるようになって、それが嬉しくて。褒められて伸びるタイプなのかもしれません(笑)。プロ試験も勧められて受けました。最初は、プロツアーに参戦してなかったんですけど『JAPANプロになったら、島根県初だよ』って聞いて。“初めて”とか“レア”とかって言葉に弱いので『じゃあ、なりたい!』って…。そんなきっかけです」

そして無事、島根県初のJAPAN LADIESのプロになった佐々木プロ。地元から近い場所で開催される大会から参戦していったという。プロとしてプレイするようになって、変わったことなどはなかったのだろうか。

「気負いとかプレッシャーは、最初からそんなにありませんでしたね。きちんと練習しているという自負もありましたし、いつも試合のほうが刺さるタイプなんです。JAPANツアーも3戦目には雰囲気に慣れていました。ただ、昨シーズンの優勝後から、まわりの目を気にしてしまうことはあります。いいところを見せようとして入らなかったりするので、そこは悩みのひとつですね」


才能があったと言われるけど、本当は努力型

プロになってまだ年数が浅いにも関わらず、すでに優勝経験がある。さらに、今シーズンは何度も決勝の舞台を経験している。佐々木プロは周囲から“ダーツの才能があったのだ”と天才扱いされることも多い。

「ただ、自分では努力型だと思っています。練習時間はまだまだ足りないかもしれないけど、短い時間でも意識を持つようにしているので普段の練習には自信を持っています。例えば“今は決勝の舞台で、ここでベッドを入れないと負ける”とか、具体的に場面をイメージして練習するんですよ。だから、本番でプレッシャーを感じることは、ほとんどないです。やってきたことをきちんと本番で出せるタイプだと信じることも大事だと思っています」

今シーズンは実に5度、決勝の舞台に上がっている。しかし、優勝はまだない。誰もが注目をしている鈴木未来プロとの戦いについて、佐々木プロの想いとは?

「周りは決勝にいってすごいねっていう反応をしてくれます。自分では、まだプロになって2年半という実力を考えると、運の部分がすごく大きいとは思っていますね。こんなこと言っちゃいけないのかもしれないけど、鈴木プロの経験と実力に追いついていないので、負けて当たり前。ただ、わたしは追いかける側なので、まだまだ頑張れるはずなんです。自分は、もっと強くなれると信じています」

普段は親しみやすい雰囲気で会場を盛り上げる佐々木プロ。だが、高みを目指すプレイヤーとしての闘志は誰よりも熱く燃えている。

ダーツを多くの人に楽しんでもらうきっかけ作りを

インタビューのための短い移動中にも、たくさんの人が佐々木プロに声をかける。ひとりひとり丁寧に対応する彼女。普段も試合前の空き時間には、できるだけフロアに出るようにしているという。

「せっかくなのでJAPANを見に来てくれているみなさんと交流する時間を作りたいと思っています。SNSで『声をかけたかったけど、かけられなかった』ってコメントがあったりすると申し訳ないなと思う。ダーツを観戦する人って、基本的にその人自身がプレイヤーなんです。でも野球やサッカーなどは、観戦する人が必ずしもプレイヤーではないじゃないですか。ダーツも同じように、プレイはしないけど観戦は好きっていう人がいていいと思うんです。その方がダーツ界にも広がりができるんじゃないでしょうか」

自分が観戦のきっかけになれればと考えている佐々木プロ。凝った髪型やネイルなどにも意味があるという。

「ヘアスタイルもネイルも、かわいい格好が好きっていうのが大前提です。髪型が決まると気合いも入りますし、派手な格好しているのに、そうそう負けられないですよね(笑)。それと同時に、華やかな方が見てくださる方にとっても楽しいだろうなって考えています。『あんな子もダーツやってるんだ〜』みたいな。ダーツの実力は男子に及ばないかもしれないけど、見た目の女性らしさでダーツ界を盛り上げていきたいんです」

普段の振る舞いはかわいらしく、普通の女の子と何ら変わらない。ただ、自身の鍛錬にも、ファンを大切にする姿勢にも、プロ意識の高さが垣間見える。それもひとえに、ダーツに対する想いが人一倍あるからこそ。佐々木プロの今後のさらなる躍進に期待したい。 

-Profile-
佐々木沙綾香(島根県)
スポンサー:MONSTER / L-Style / THE DAY

10/25(土)13:30~
10/26(日)10:00~
JAPAN STAGE 11 広島の視聴はこちら
http://dartslive.tv/japan/live/

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