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公園で育むアナキズム

末っ子おしごとばレポ🗒️

今日は公園で低学年の男の子たちがサッカーをしているのを見かけた。末っ子と仲間の女子たちが、「そこでサッカーしたらあかんねんで💢」と注意したが、男の子たちは困惑。

「なんでボール遊びしたらあかんの?」と私が尋ねると、女子たちは「先生が言ってた。近所の人に怒られたみたいで」と答えた。理由はわからないらしい。

公園の南側では他のグループもボール遊びをしており、女子たちはコンクリートのエリアでドッジボールをしていた。看板には「まわりのひとの迷惑になるのでボールあそびはやめましょう」と書いてあるが、具体的な理由は書かれていない。

少し話し合ったが、明確な答えは出なかった。「ええんちゃう?サッカー。みんなどう思う?」と私が聞くと、男の子たちは「ええと思う」と答え、女子たちも渋々承知。

その後、理由が判明した!思い切り蹴ったボールが車道に飛びそうになったのだ。「あー💦わかったかもしれん、なんであかんか…」と子どもたちに声をかけたが、男の子たちはもじもじしてなかなか来ない。

「怒らへんよ〜😅ちょっと話そうよ」と言うと、「ほんまに?怒らへん?」と男の子たち。大人に普段から怒られているようで、切ない気持ちになった。

「なんでここでボール遊びあかんか、わかったかも…なんでやと思う?」と聞くと、男の子が「ボールが道路に出るから」と即答。「さすが👍遊んでたからわかるんやな」と返すが、先生たちの指導は理由を明確に伝えていなかったらしい。

この場は話し合いのチャンスだ!男の子たちは私の周りに座り、女子たちも付き合ってくれる。「6年生の男子たちは南のエリアでこんなふうにサッカーしてたよ」と女子たちが教えてくれた。

「でもあっちでやっても人に当たるからって怒られたしなぁ」
「水筒並べてゴールにせーへん?」
「でもそれやったら思い切り蹴られへんしな」

色々な意見が出てくる。まさにサークル対話だ!自分たちで考える時間だ。「学校でもこんな風に話し合えたらいいね〜」と思うが、現状はそうなっていないのだろう。答えはすぐには出ず、男の子たちは「今日は鬼ごっこに切り替えようぜ!」と走り去り、女子たちは「うちらの遊ぶ時間減ってもたやーん」と怒る。

でも、こういう事が大切なんだよね〜今息子に借りて読んでいる本にも書いてあった。


『学校で育むアナキズム』は、従来の学校の規律や権威に反発し、子どもの自由と自発性を最大限尊重するアナキズムの理念に基づいている。教育におけるアナキズムの目標は、批判的な思考力を持ち、既存の社会秩序に疑問を投げかける人材を育成することにある。そのために、一方的な知識注入型の教育ではなく、子ども自身の主体性を重視した実践的な学びが推奨されている。

「支配関係を否定する点がアナキズムのポイント」である。学校はそれと正反対で「支配関係の構築に躍起になり、そのためにかなり無理を重ねている」と。「実は、アナーキーであることによって、子どもも教員も安心して過ごせる学びの環境が作れるのではないか」ということを確認するのが「本書のねらいである」と。(「はじめに」より)

公園での出来事は、そんなアナキズム教育の一端を垣間見た瞬間だったのかもしれない。

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