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日本神話に学ぶネガティヴを抱きしめるということと不登校界隈の闇


日本神話には、私たちの心に深く訴えかけるエピソードが数多くありますが、その中でも私は特に、伊弉諾(イザナキ)と伊弉冉(イザナミ)の物語にシンパシーを感じていて…何故なら今を生きる私たちの反応や行動にも深い洞察を与えてくれるものだから。

日本神話の初の夫婦の悲劇

イザナキとイザナミのことは、以前のnoteにも書いたのですが、このストーリーは完結してないんだと思ってます。

伊弉諾と伊弉冉は、日本神話における創造神であり、多くの神々を生み出した夫婦です。しかし、伊弉冉が火の神を産んだ際、その火によって命を落としてしまいます。悲しみに暮れた伊弉諾は、亡き妻を取り戻すために黄泉の国(死者の国)へ追いかけて行きます。

黄泉の国で再会した妻に、伊弉諾は「戻ってきてほしい」と懇願しますが、伊弉冉は「もう少し待ってほしい」と言います。しかし、待ちきれなくなった伊弉諾は、彼女の姿を覗いてしまい、そこで見たのは、死んで肉体が朽ち果てウジ虫に覆われた変わり果てた伊弉冉の姿でした。これは、ネガティブな側面に対する私たちの恐れを象徴していると感じます。恐怖に駆られた伊弉諾は、黄泉の国から逃げ帰り、結果として二人は永遠に別れることとなりました。

日本神話、黄泉の国


現代社会でも続くネガティヴへの拒否反応

日本神話のこのエピソードは、イザナキのように私たちがネガティブな側面を避けようとする、陰陽の陰を本能的に避けてしまう、根源的なメタファーを表していると思っています。

私たちは『何だかキラキラしている、活躍している、ポジティブなこと』に惹かれがちですよね。その最たるものがSNSです。反面、問題とされる事、カオスな事は敬遠するし、メリットを感じない案件を人はスルーします。自分と関係ないこと、利にならない事に関心を寄せにくい。

ちゃんと聞いてよー💢


それは自我が自己防衛のために反応している結果かもしれません。だけど自我に従って大切な問題から逃げる行為は、本当は大切にするべき愛するイザナミを切り捨てて、保身のためにイザナキが黄泉の国から逃げ帰った時、完全に分離した世界が出来上がったように、分断を招くのではないかと感じてしまうんです。

仮に離れ離れになったにせよ、イザナミはイザナキに最期に抱きしめられてからお別れして欲しかったはず。

さよなら…また常世で会おう


人権や性教育が大切だとか、子どもの権利を守るとか、子どもの居場所を増やそうなどと、聞こえの良い事ばかりがクローズアップされていますが、犯罪が起こった団体が何十年も放置され、その安全性が問われないままに、善きことを成す場所での性加害、性被害の問題について議論することは忌避され続けています。

私は当事者ではないため、ずっとこの件ばかりを考えてはいませんが、何かのきっかけで反省しながら行動して来ました。その間被害者は孤立し、二次被害が続くことになり、孤軍奮闘する事に。専門家や社会全体が適切に応答しないという事は、問題を放置する事と同じです。イザナキが黄泉の国で妻の変わり果てた姿に恐れをなして逃げ帰った結果、生は良きもの、死は悪きものとして二人は永遠に分断されることになりました。これと同じように、私たちが問題から逃げ続けることは、被害者にさらなる苦しみをもたらし、子どもたちや社会全体に深刻な影響を与えることになると思うと胸が痛くなります。

利権が絡むと声をあげ辛くなるこの構造、もう終わりにしましょう。

非二元論的な視点での捉え方


非二元論的な視点に立つと、「解決すべき問題は存在しない」という事になります。ただそれは現実の問題を無視する事とは違います。むしろ、問題を問題として捉えるのではなく、その状況を冷静に受け止めて、最適な行動を取るための冷静さを持つことが求められます。

この問題は非常にセンシティブで、自我が反応しやすいテーマです。だからこそ、自我を認識しつつ、感情に振り回されず対応することが大切です。私たち一人ひとりが、イザナキのように恐怖に駆られて逃げるのではなく、問題と向き合う勇気を持つことが求められています。

むすびに:私たちにできること

光と影が共存する世界で、私たちはどちらか一方に偏って来ましたが、そろそろ光も影も統合していくフェーズに入って来ました。利権絡みの性加害・性被害の問題に対して、目を背けるのではなく、その存在を認識し、被害者をサポートし、幸せな人生を取り戻す方法を模索する事、加害者側が過ちを認めやり直せる事、どちらも大切。自我を俯瞰しつつ、共感と愛を持って行動することで、私たちは社会に対してポジティブな影響を与えることができるのではないでしょうか。

日本神話の未完のストーリーをハッピーエンドにするために、イザナキが愛と勇気を持ってこの問題に立ち向かい、被害を受けてしまったイザナミの声を尊重し、一緒に子どもたちにとって安心安全な世界を築いていきませんか。

私はモブキャラですが、スイミーの赤い魚の一つとして、全体の一部となって行動しようと思います。

スイミーの赤い魚たちで支えましょう


一人ひとりの力が小さくたって、相手がどんなに大きな魚だって、小さいのが協力したら、大きいのに立ち向っていくことだってできるんじゃないか。

そんな未来を思い描いたっていいんじゃないか…

原告さんのツイートより

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