世相をわだかまりと呼ぶ君へ、
君は取り残された。
はるか昔より君は取り残されていた
ただ一つを想わんばかりに遺された
ただ一つを願わんばかりに遺された
ただ一つを脈々と伝えんが為に…
…取り残された。
それでも世界は回るだろう
何事もなきように、それでも世界は紡がれる
君が何を願おうとも
君が何を欲っそうとも
それでも世界は…
世界は
何食わぬ顔で回り続けるだろう。
まるで君を否定するかのように。
まるで君を必要としなかったように。
まるで君を殺さんとするかのように。
まるで君が存在しなかったかのように…。
…耳鳴りがする…。