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2021年買ってよかった本・ゲーム・音楽・コンテンツ(a.k.aわかりあう願い)

(2020年版はこちら

ミラティブ赤川です。今年もあわただしい1年だった…。今後もフルリモート宣言をした会社は順調に成長し、何を目指す会社なのか、より長期ビジョンが言語化されて、社内にも浸透し、一段次のステージに進めた感触があった。
こんなにも「わかりあう」という単語が社内に飛び交い、人と人が・自分と仲間がわかりあうことについて熱心に真剣に考えている会社は世界でもたぶんミラティブだけだと思う。誇れる良い会社になってきました。

というわけで、今年関わったあらゆる人に感謝しつつ、今年も買って良かったものを備忘兼ねて殴り書き、年度末のわかりあう願いと替えさせていただきます()。

ゲーム

まずは自社領域のゲームから。ウマ娘の衝撃は当然ながら2021年のハイライト。資本競争に戦えることは当然の前提に、真のメガヒット・AAAタイトルは、クリエイターの狂気によってのみ生まれるのだと実感した。

今年いちばんやったゲームはハースストーンの新モード「バトルグラウンド」。バトルロワイヤルブームには乗っかりたいけどFortniteその他TPSが操作難しすぎてついていけないという人におすすめ。面白さはnote社深津さんが熱量高く言語化されているのでそちら読んでもらえればだが、うかつに手を出すと年末年始が溶けうるのでご注意を。

インディーゲームの活況が年々増しているのも業界内トピック。中でも「Inscryption」は衝撃的なゲームデザインで、嫁と夜な夜な「なにー!」って驚きながら遊んだ。ネタバレになるので細かく書けないが、低予算でもアイデアで芸術性と娯楽性は共存させられるということをまざまざと見せつけられる。ポストUndertale、的な作品でもあるのかもしれない。

作家性高い作品だと「12 minutes」が映画的でとても面白かった。その他、「ポケモンユナイト」などよく遊びました。(プレイの際はミラティブで配信もぜひ!)

書籍

今年のベスト本は「Humankind 希望の歴史」
綿密な調査で過去の心理学の実証実験の嘘を証明しながら人の善性を解き明かしていく本で、世界の分断・社会の分断を解決するヒントがそこかしこにある。何度も涙が出そうになった。安易な「共感」ではなく、「交流」をデザインすることこそがわかりあいの鍵、と当社の考え方にも昇華された。「サピエンス全史」が刺さったような人は、こちらもぜひ読んでほしい。

2020年本だが「世界は贈与でできている」を遅ればせながら読みこれにも刺さった。(タイトルで損してると思う。)
同世代の哲学者が増えてきているのはとても良い傾向。

2020年代のC向けサービスは、便利さ=物質価値が満たされた時代として、「いき(粋)」な瞬間を創り出せることがキーテーマになってくる。(これは預言)
今年、九鬼修三「いきの構造」を読み返してその先見性に驚いた。贈与は「いき」性につながる大きなテーマ。Web2.xかWeb3かは最終的には手段でしかなく、2020年代は、感情を動かす設計とそれを生み出すコミュニティがより重要になる。これは明らかなトレンド。


関連したところで、2016年のコミュニティ屋は誰もが読むべき名著「暇と退屈の倫理学」がKindle初出で12月に再発されたのもリンクした。このあたりの「いき」「贈与」「なんとなく退屈」といった話は、すべてつながってきている。遠からず別途言語化して発信したい。

ライトに読めるエッセイだとGEZANマヒトゥ氏の「ひかりぼっち」が世界の切り取り方が新鮮で、良い日本語・美しい言葉にあふれていた。この人、町田康みたいになっていくのかな。美しいテキストの例として引用

 食べ物は、生まれたところや皮膚や目の色で差別などせず、ただ、目の前の存在を生かす。わたしは自分自身が小さく苦しく思えるほど、食べ物のことをかっこいいと思っている。
 憧れるなー。いろんな色や形に育ったりしちゃってさ。茄子の艶やかなカーヴとか、ジャガイモのワイルドさとか、トマトのギャル感とか、めちゃめちゃかっこいい。
 花だって、何も言わずに、何の役にも立たずにあんな風にただ綺麗でいるなんてクールだよ。あれが本当だよね。そんな人、わたしのまわりには数人しかいない。

音楽

著者のライフワークである音楽。プレイリストでまとめてみると、女性SSWが目立った1年だったかなと。音楽だけで1万字語れてしまうので今年はショートで…。新譜以外でいちばん良く聞いていたのはEgberto Gismontiでした。ジャズのレコードが増えた1年だった気がする。

映像作品

断トツは「Get Back」。ビートルズ解散直前の1か月を、8時間の映像で克明に記録したもの。世界史上最も全人類に聞かれた天才バンドも、ものづくりの苦悩は私たち同様だったのだ、とわかり勇気が出る。
タネを持ってきて、喧々諤々議論し、チームでアイデアをふくらませて名曲になっていく、その繰り返し。

ビジョナリーでぜんぶ見えてる(見えすぎてる)ポールマッカートニーがマイクロマネジメントしすぎてメンバー(ジョージハリソン)が疲れて離職、とかこれどこのスタートアップの話ですか…という見ててつらすぎるリアリティの宝庫。

とにかく長いけど、生々しすぎてずっと興奮が止まらない。ものづくりに関わる人なら見る価値がある…。これだけのためにDisney+に入ったがその価値はあった。一生の間に何回も見ると思う。

ODD TAXIは色んな人があげてると思うが、終盤、伏線が見事に回収されていく怒涛の展開はアドレナリンが出た。来年の劇場版も楽しみ。

「シン・エヴァンゲリオン」はエヴァど真ん中世代としては当然のように深く突き刺さった。庵野秀明展も行ったが、庵野さんが折に触れて「願い」という言葉を近年使っているのが印象的だった。すべての作品にはクリエイターの願いが詰まっている。それを、ユーザーとつなぎ、ユーザー同士もつないでいく。当社は、今後もクリエイターをリスペクトしながらそんなことを地道にやっていく。

その他ベストバイ

モノがあふれる時代ですが、実は今年いちばん買って良かったのはふかふかのアイマスクかもしれない。高い意思決定の質を保つために、睡眠は重要。そしてシンプルなソリューションがいちばん。

というわけで、殴り書きにて2021年の振り返りでした。

2021年を通じて、ミラティブはフルリモートの中でも、お互いの趣味も含めてわかりあいながら良い仕事をしていける会社に進化しました。なんか趣味合いそうだなーというのも働く上での大事な要素と思うので、引っかかるところがあった方はぜひ採用ページもチェックしてみてくださいね(強引)

それでは皆さん、良いお年を~。


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