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腕尺関節の触診

今回も、臨床であまり意識していない肘関節について触れていきましょう。
前回は橈骨頭に触れることにより、屈伸の安定性、前腕の支持性、回内外の可動性が評価できるようになりました。
今回は、その肘関節の屈伸の大きな役割を担う腕尺関節について整理していきましょう。

1 触れることの臨床意義

腕尺関節は蝶番関節に分類され、自由度は1度となっています。
つまり、屈伸のみ動きの際に大きく稼働します。
この屈伸がスムーズに行くことで、橈骨も動き、前腕骨間膜が緊張し、前腕での支持性が向上します。

臨床上の経験測になりますが、この前腕での支持性が低下していると、肩関節の負担が代償し、肩関節痛につながることがあります。
そのため、腕尺関節がスムーズに動いているのか?を評価することが重要となります。

2 腕尺関節の特徴

腕尺関節は上腕骨滑車と尺骨滑車切痕により構成されています。
凹凸の法則に乗っ取り、尺骨が動く時には、関節の動きと同じ方向に尺骨滑車切痕が移動していきます。

スクリーンショット 2021-03-29 7.29.40

(引用:筋骨格系のキネシオロジー)


この動きをしっかりと引き出すためには、肘頭の触診が重要となります。
しっかりと肘頭の触診をした状態で
・凹凸の法則に基づいて稼働性しているのか?
・ROMexの時に肘頭を牽引しながら実施
といった評価にも、アプローチにも利用できます。

3 触診方法

触診方法は至って簡単です。
① 肘関節屈曲位にて上腕骨後面から末梢にたどる
② 角度をなす突起部が肘頭
③ 肘頭の全体を確認するように全体を触診していく

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肘関節が伸展している状態でも触れやすいですが、屈曲している状態だと、肘頭が突出してくるため、より触診が簡単になります。

4 まとめ

いかがだったでしょう?
臨床上、触診を練習する時には
・なぜ触診が必要なのか?
の目的をしっかりと持って実施していきましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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