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記録01

これはカルテとして、
または記録として残している。

欲の消滅が日に日に強まっている。
今まで自分が持っていた強烈な欲がどんどんと
細くなり、発展途上国の犬のように変わっていっている。国の治安は野犬で判断できる。

過去に書いた文章は
”人に見てもらいたいが為”のものだった。
承認欲求の魔物に引きづられるように指が文字を打っていた。

もちろん、
今でも言いたいことが消えたわけではなく
一歩街へ出るたびに心の中から飛び出そうとする言葉はいくらでもある。

今日の状態に至ったのは僕が僕自分自身に
ある言葉を投げ続けたからだと思われる。

”お前は人に見てもらいたがり過ぎている”


自分が他人よりも何かを創ることに長けていると
妄信していて自分が誰よりも何者かになるべきであると思い続けている。
そして、そんな自分を見てもらいたがっている。

さらに
産まれて今日までに集めてきた好きなものを
人の好きなものと比べて悦に浸っている。
ただの物差しにしている。

だから

誰でもいいから優しく

「何者にもなれないし、ならなくていいんだよ」
と言ってくれると助かる。

発作のように起こる承認欲求を止めてくれる。

目を背けてきた事実を受け入れるので、
心は抉られる。

だが本当の救いは痛みを伴う。

傷口にマキロンをかける。


話は変わるが近頃、学校の課題の点数がいい。
おそらく欲が細くなったのでより模範的な回答を
叩き出せるようになったのだろう。
業界的には大正解なのだろう。

これでいいのだろうかと思うこともある。
こうやって社会の中にゆっくりと沈み込んで
ゆくんだろうか。

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