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紙の方が「良く読む」、電子の方は「良く読めない」

 先日、水道料金が支払われていない旨の通知文がポストに届いており、あやうく水道を止められてしまうところでした。
 通知文は、はがき大の紙のダイレクトメールで届いたのですが、これがもしも電子メールだったら、恐らく見逃していたと思います。なぜ私が「紙の方が良く読む」と思ったのかを、今回のnoteにしました。

目次
・紙は物体だから良く読む
・紙は経験が長いからよく読む

○紙は物体だから良く読む
 紙に書かれた文章は、紙という物体に印字されたものですので、目の前に触れる状態で存在します。一方で、メールなど電子に書かれた文章はデータとして保存されたものですので、物体ではなくモニターを通して存在を把握します。この、「物体であるか否か」が文章を良く読む一つの要因になると考えています。
 まず、紙ですと読むだけでなく手にとって触ることができます。読みたいときは物体を逐次触る必要がありますから、視覚だけでなく触覚でも文章に文字通り触れることになります。電子の場合は、モニターを通した視覚でのみ把握することになるので、感知する器官が紙の場合よりも劣ります。
 また、紙の場合は書かれている内容に対応するまで、捨てずにとっておくことができます。机の上に置いておけば、物体として目の前にあるので忘れにくく、気にかけておくことが容易です。一方で、電子の場合はパソコンのデスクトップ等に置くことができますが、他の物とアイコンの大きさが同じことから、視覚から漏れてしまうことがあります。忘れにくいようにしておくという観点でも、物体として視覚的に目立ちやすい紙の方が、文章を気にかけておきやすいと思います。

○紙は経験が長いからよく読む
 私たちが文章を読む経験を最も長く積んだのは、間違いなく「紙に印字された状態」です。さらに言えば、これまで人類が文章を読んできたのは紙や石など、全て物体に印字・刻印された状態です。
 電子で文章を読むようになったのは、ほんとうにここ十数年程度のことなので、私たち自身がまだこの「電子になった状態」で読む経験が少ないことも要因と考えられます。私個人の経験ですが、電子で作成した文章は一度紙に印字して読むことで誤りを見つけやすく、逆に電子だとなぜかうまく誤りを見つけることができません。これは、電子の文章の読み方を体感的にできるようになっていない、ということではないかと考えています。

 みなさんはどう思いますか。

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