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【MESE】意思決定プログラムから5年間で学んだもの

MESE(Management & Economic Simulation Excersize:通称ミース)は、ジュニア・アチーブメント日本設立(1995年)から続く、最も歴史の長いプログラムです。商品の価格・生産量・宣伝広告費・設備投資額・研究開発費という5項目を決定することで仮想の経営を行い業績を競うものですが、今も色褪せることなく、全国大会「知の甲子園」では中学生~大学生まで同じ土俵で競います。今回は、昨年第23回「知の甲子園」で優勝した竹内 輝さん(京都大学在学)の寄稿をご紹介します。

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僕がMESEに出会ったのは中学一年生の社会の授業でした。初めての意思決定ではレポートに設備投資や借入金など難しい言葉が出てきて混乱しましたが、5つの数字を決めるだけでよいというシンプルさに惹かれました。意思決定を繰り返すうちにMESEの面白さを実感し(加えて奨学金も魅力的でした)、二年生の時にMESEの大会にも出場しました。一次予選では市場がデフレになり利益も出ず、リーグ内の順位も低迷していました。そんな時幸運にも一昨年全国大会で準優勝した先輩にアドバイスを頂く機会があり、ギリギリで一次予選を通過することができました。今思うとこのアドバイスを聞くことが出来なかったら、一次予選敗退しMESEを辞めていたかもしれないと思うとその先輩には感謝しかありません。そして一次予選の反省を活かし臨んだ二次予選では1位にはなれなかったものの、自分達なりの戦略で戦いぬくことが出来ました。その次の年の大会では初年度の経験を活かし、ついに決勝戦まで進むことができました。しかし決勝戦では他チームの強さに圧倒され7位。戦略をさらに練り直す必要があると感じました。改良した戦略のおかげで翌年度の大会でも決勝戦に進出し、2位になることが出来ました。自分達の戦略がついに通用するようになったと思うととても嬉しかったです。

そして迎えた翌年度の大会。この時すでに自分は高校二年生で翌年には受験を控えていました。今年がMESEに出ることの出来るラストチャンスだと思い「優勝」を目指しました。無事決勝戦まで勝ち上がり、決勝に進むことが出来ましたが結果は2位。自分達の戦略には確かな手応えを感じましたが、優勝できなかったのは少し残念に思いました。四年間一緒に出場してくれた友達には本当に感謝しています。

その後気持ちを切り替えて受験勉強に励み、翌年には無事大学に合格することが出来ましたが、コロナウイルス流行の影響で大学にも通えず退屈な日々を過ごしていた中思い出したのが「知の甲子園」でした。高校二年生でMESEをやるのは最後になるだろうと思っていましたが、もう一度出場してみようかと思い2020年度大会には同大学の友人と参加しました。一次予選、二次予選と経験者のチームとの戦いになりましたが、臨機応変に対応し決勝戦まで勝ち上がることができました。コロナ禍のため決勝もオンライン開催で、意思決定にかけられる時間がとても短かったので素早い決断が求められました。中盤で予想外のデフレが発生しましたが、研究開発費に積極的に投資してきた自分達のチームは不況に耐え、悲願の1位になることが出来ました。

僕は5年間という長い期間大会に出場してきて学んだことがたくさんあると思っています。その中でも一番役に立っていると感じるのが「計画性」です。スタート時から長期的に考えて戦略を練るようにしていましたが、これが長い受験勉強の計画を立てることや、将来の進路を見通すことに活かされていると感じました。

最後にジュニア・アチーブメント、SAPジャパンの方々、このような貴重な経験をさせて頂きありがとうござました。

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第24回「知の甲子園」は2月20日(日)に終了しました。
2022年度もSAPジャパン社のご支援で第25回開催予定です。
MESE詳細はこちらをご参照下さい:
https://ja-japan.org/programs/mese.html

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