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エロゲーは「家族」を与える物語であり今の物語業界はそこから希望を見出すことができる

エロゲーというと引いてしまう人が少なくないだろうが、僕はその中でも特に「泣きゲー」と呼ばれるプレイヤーに涙を流させるゲームに焦点を当てる

エロゲーが物語的に豊かになった理由と、そこから見える物語産業の行く末について書く。残念だろうが本文にエロ要素は皆無だ。真面目に物語の構造の展開について書いていく

そもそもエロゲーというものの始まりはwikiによると

1980年代に登場したアダルトゲームは当初、ゲームの進行と共に女性のエロティックな画像が表示されていくといった内容が主流で、男性向けポルノグラフィとしての約束事に忠実な、性的快楽の描写を主題とするものが主流であった。しかし1990年代に入るとその傾向に変化が生じ始め、奥行きある恋愛模様を描いたアダルトゲーム『同級生』(1992年)がエルフより発売されたことを皮切りに、ギャルゲーやアダルトゲームにおける主流は、エロティックなものから恋愛ものへと急速に移行していく

したがって恋愛物語の進展に従って「泣きゲー」が生まれたと思われるが、実はそれだけではないのだ

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以前noteで書いたように本来的に非モテは恋愛市場において敗北する運命にある。その非モテを救う受け皿としてエロゲーは進展してきたと思われる

それはつまり性欲の解消手段としての利用である。

また、エロゲーの脚本家にありがちなのは「小説や脚本の一般市場では仕事が無い人達」である。その人たちがシナリオを書いている

つまりはユーザーも制作側も「はぐれ者」であることが分かる。ただ、そのはぐれ者たちはそれぞれに寄り集まって、自分たちを充足させるエロゲーという文化を形成したということだ

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はぐれ者コミュニティで自身の満足を得るために彼らはエロゲーを初めは「性欲の解消手段」としてみなした。

脚本家はどうしてエロゲーの世界でならば生きていけたかと言えば「エロシーンを見るために物語を読む」というユーザーの報酬系を刺激する構造があったためである

ユーザーはエロシーンでカタルシスや性的快感を得る、その前段階としてのストーリーが読まれるには「ご褒美」が必要だったのだ

それであるからこそ多少見劣る物語であっても読まれることになった

そしていろいろと物語は発展するのだが、泣きゲーだけは少し違う

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そもそも性欲は近代において「家族主義」を形成するための方便であり、性欲ゆえに家庭を作り上げていた。そして国家を支えていた

したがって即物的快感を求める性欲の解消手段でありながら、それは家族を思うことにつながっていたのである

近代主義の崩壊の音が聞こえるにしたがって「性欲」はその行き場を失って「家族」を作ることに対して関心がありつつも達成できない者たちが現れた

この「家族を作りたい人」を抑えたのが泣きゲーである

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泣きゲーにおいて「近しいものが不幸な目に合う展開」が王道である

そしてユーザーは不幸な目に合うことに感動の主題を置くのではなく、ヒロインやキャラクターそのものについて涙する

物語ではなく人物によって泣かされているのだ

これが家族を求める人々に「家族」を与える、泣きゲーがその中心に持つ大きな特徴である。それが世に広まったのは「家族」に飢えている者たちが世に溢れていたからである

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それでは今の社会においてどんな物語が求められているか。泣きゲーが発展した理由である①報酬系の刺激家族を求める寂しさを参考に考える

端的に①報酬系を刺激するためにリアルイベントを開催する②個人と社会が接着するインターネット時代にコミュニティを形成することを実践しているのが、今のオンラインサロンなどを経営している人たちである

を媒介として報酬と寂しさを上手に埋めている

物語欲が低くなれば報酬系を刺激しない作品は自ずと消えていく。寂しさが政策的に解決されれば代替物としての物語は捨てられる

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読者に何かを与え、読者にとって誰かとなる物語がこれからさらに必要とされるのだ

物語に何を求めているのかを考えるのではなく「人は心で何を探し求めているのか」に寄り添ってあげることが物語の役割だろう

長くなったが、物語を書く者たちはこれを胸に「助けて」欲しい

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コメント3件

いつも閲覧ありがとうございます!題材に対する考察の仕方が面白いですね。読んでいて参考になりました。ありがとうございます!
ありがとうございます。ニッチで嫌悪感もある話題ですが読んでいただけたのならば何よりです。nicccyさんの記事は本当にバーに来たかのように書かれていてこんな表現があるのかと驚かされます
お褒めの言葉ありがとうございます!!(^^)!嬉しいです笑。まだ作成方針がブレブレなんですけど笑楽しんで書き続けます。またお邪魔させていただきますね:-O
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