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自立支援は4つの柱で考える!

日本リハビリテーション介護協会の藤倉です

最近、よく耳にするようになった『自立支援』という言葉ですが
みなさんの施設では自立支援に取り組んでいますか?

自立支援の一環として個別機能訓練を取り入れています!
うちは民家を改築しているので、それだけで自立支援です!

そんな声が聞こえてきそうですが
今回はそんな自立支援について考えてみたいと思います


そもそも自立支援とは?

まずは自立支援について考えてみましょう!

自立支援とは、
その人らしく自立した生活が送れるように支援すること
健康で文化的な生活を送れるように支援すること
ADLの向上やQOLを向上させること

など
人それぞれに定義をしている状況にあります

東京都健康長寿医療センターの杉江さんの資料では

日本の介護サービス事業者は、高齢者が自分で食べ、排泄し、
歩くことができるよう、有する機能の維持・向上を目指した支
援(自立支援)
を“高齢者を専門的にサポートする専門人材”
によりサービス提供を行っている

と定義されています

かなり簡単に言うと
自立した生活を送ってもらえるように機能の維持・向上を目指す

こんな感じでしょうか?

けっこう漠然としていますね
わかるような、わからないような…

自立支援が提唱されてすでに15年も経つのに
その定義すらも定まっていない状態と言えるかもしれません


いろいろな自立支援の方法

国は高齢化社会の問題に対応するために
介護保険制度を導入しました(2000年)

まずは小さくてもいいから制度を運用させて
各事業所や自治体と協力しながら大きな制度にしていこうと考えたようです

そのため、
自立支援に関しても各事業所にゆだねた形になりました

そのために
各事業所なりの自立支援が誕生します

利用者側からしたら
選択の幅が広がるので、それはメリットかもしれません

スタッフ側からすると
事業所によってやり方や考え方が全然違う
という事態に陥ります

リハビリを重要視している施設
施設のハード面を重視している施設
水分摂取や排泄などを重要視している施設
など様々な自立支援の形が生まれています

具体的な紹介は
次回以降まとめて行きたいと思います


自立支援は4つの柱で考える

それでは私たちはどのような考えを持って
自立支援に取り組めばいいのでしょうか?

ここからは私の提案です

自立支援をまずは大きなくくりで4つに分けます

生活リハビリ・個別リハビリ・社会リハビリ・予防リハビリ
(生活支援・機能支援・社会支援・予防支援
と言い換えてもいいかもしれません)

入浴や食事といった日常生活動作に関わる支援を行う柱
低下した機能を維持・向上させる柱
社会との繋がりや役割を支援する柱
残存機能の維持や自立している人が自立したまま生活する柱

このように
自立支援を多く4つの柱として分類します

こうすると整理しやすくなると思います

この4つの柱をしっかり立てること
4つの柱で支えていくことを意識すると
バランス良く1人のヒトを支えることが出来るのではないかと考えています

機能訓練のようないわゆるリハビリが悪いわけではありませんが
それだけでは物足りません

生活動作の向上を目指すばかりでは
もっと初歩的で重要な部分を見落としてしまうかもしれません

ヒトの生活はとても多くて多角的な要素から構成されます

それを一方向から見てしまうと
何かが抜け落ちてしまったり
偏ってしまう可能性があります

なるべく広い視野を持って
そのヒトや生活を考えていくこと
それが大切だと思います


まとめ

今回は自立支援とは何か
どんな取り組みをすればいいのか
4つの柱って何?

ということについて考えてみました

各事業所にゆだねられていることが多く
統一見解がないことが難しい部分ではありますが
なるべく広い視野を持って1人ひとりの利用者さんと
向き合っていけるようになりたいですね!

さらに深堀した具体的な内容に関しては
今後、少しずつ公開していきます

では、今回はこの辺で♪


参考サイト

https://www.minnanokaigo.com/news/kaigo-text/home-care/no29/

http://www.yu-cho-f.jp/wp-content/uploads/2018spring_articles01.pdf

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