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【詩】Free Fall

落ちていこう
翠の奥 蒼の中 火仮の先へ

夢とか理想とか全部忘れよう

投げ渡された世界を手放して
肉も骨も置いて落ちていこう

皮膚は土で血は河で
この意識だって着飾り

ああ 何もかも脱ぎ捨てて
定まらない“私”のような何かになって
果ての果てへ落ちていこう

何かは雨になるし
何かは風になるし
重力は弾けるし
時空は鞣されるから
“私”のような何かも
揺ら揺らと落ちていこう

素晴らしいことです素晴らしいことです