浦和レッズではなく大宮アルディージャを応援する理由

◆なぜ浦和レッズではなく大宮アルディージャなのか?

 これはダントツでよく聞かれます。なぜ「埼玉で弱い方」とか「赤くない方」等と揶揄されることもある大宮を応援し続けるのか。実力、実績では浦和さんの方が明らかに勝っているのは私も認識しています。

 結論から言ってしまうと、大宮という街に愛着があるからです。これに尽きます。

 私自身生まれも育ちも小中校、大学、新卒で入った会社まで埼玉県内だったこともあり、埼玉県という土地に強烈な思い入れと帰属意識があります。大宮に関しても、サッカー部だった高校時代も上京するのに近い感覚で大宮のフタバスポーツにスパイクを買いにいったりしてましたし、学生時代も大宮で遊んだり買い物したり呑み歩いたりしてました。浦和のパルコも一時期よく行っていましたが、頻度では大宮が勝ります。ということで、大宮の街に愛着がある、これが結局一番大きい気がします。

◆ACミラン→浦和→大宮?

 とはいうものの、ここまでに至るのに変遷があったのも事実です。遡ると、私が最初にサッカーに関心を持ったのはセリエAでした。ウクライナ出身のシェフチェンコというとんでもない選手がACミランで大暴れしているのを観たのがきっかけです。彼は同国代表の監督にもなりました。それまではJリーグ全く観てません。ですが2011年頃、なんとなくJリーグに興味が湧き始めました。これといったきっかけはなかったのですが、今思うとシェフチェンコの全盛期が過ぎたのが大きかったかもしれません。そこでどこのチームの試合を観ようかとなったとき、自然と埼玉のチームに目がいくわけで、それが浦和レッズでした。頻繁ではないですが埼スタにも足を運ぶようになりました。ゴール裏ではなく、メインスタンド中心でした。

・・・・・そう、最初私は浦和ファンだったんですね。ここは正直に明かします。当時は大宮の存在は知っていたけど応援までは行きませんでした。2011年の浦和は暗黒期で、過酷な残留争いに巻き込まれたシーズンでした。当時のゼリコ監督は死ぬほど叩かれていましたが、原口、山田、峻希といった若手を抜擢、一皮剥かせたという功績も残しています。このシーズンのベストゴールは、アウェイ横浜マリノス戦の梅崎の決勝ゴールですね。あれは震えたなあ・・・私は当時、現神戸の高橋峻希の5番のユニを着ていました。同郷の原口はもちろん、俊希、梅崎は今も好きです。原口は代表のユニも買いました。これは最早ネタになっていますが、私が浦和ファンとして埼スタに行ったとき、浦和が勝ったところを見たことなかったんですが、アウェイサポとして乗り込んだ際は浦和は負けたことがありません笑

 2011年なんとか残留を果たした浦和は、2012年から現札幌監督のミシャさんを指揮官として迎えます。その頃、上述の大宮への愛着がそうさせたのか、大宮アルディージャが少しずつ気になり始めます。そういえば大宮にもチームあったな、しかもJ1で。なんとなく大宮の試合もチェックするようになり、NACK5スタジアムにも足を運びました。で、気がついたら大宮のサポに・・・2012年の途中からベルデニック監督に変わり、翌年良くも悪くもジェットコースターのようなシーズンになったのも、大宮サポにシフトする良いタイミングだったのかもしれません。

◆浦和へのリスペクト

 今は身も心も大宮サポです。埼スタにはアウェイサポとして行くことはあっても、ホームサポとして行くことはないでしょう、たぶん。浦和の話題を振られたときは、敵対心・憎悪感を強調します。その方がおもしろいでしょ。同一市内にJクラブがあるのは浦和と大宮だけです。私はダービーが好きなんですが、日本でさいたまダービーほどダービーらしいダービーはないと思います。商業は大宮(新幹線)、政治は浦和(県庁所在地)といったような因縁もあるそうです。浦和に対して、強烈な敵対心・憎悪を示すことによって、さいたまダービーを盛り上げたいんです。浦和へのリスペクトの裏返しでもあります。時々問題は起こすことはありますが、浦和のサポーターもすばらしいと思います。何曜日の何時だろうとアウェイのゴール裏を溢れるばかりの赤色で埋め尽くせるとチームはそうはありません。その辺りは本当にリスペクトしていますし、同じ埼玉のクラブとして誇りに思います。

◆ファン?サポーター?

 大宮は2016年を除くと残留争いの歴史で、今はJ2を闘っています。どんなに酷い試合をされても降格しても、愛着が勝ってしまい愛想を尽かすこともまだありません。他のチームのゴール裏に行くこともありますが、圧倒的当事者意識(笑)を持って見られるのは大宮の試合だけです。「サポーター」と「ファン」の違いに関してよく話をするのですが、サポーターでいられるのは今のところ大宮だけです。年に一回、地元の熊谷でホーム試合をしてくれることも大きい。

 ファンはエンタメとして試合を観に来る側面が強いので、チームが調子良い時にしかスタジアムに来ませんし、負ければ「金返せ」と感じます。サポーターは文字通りチームをサポートする存在なので、チームの成績やらなんやらがどんな状態でもどんなときでも応援します。チームが苦しいときほど応援する、それがサポーターだと思っています。酷い試合をされても「金を返せ」ではなく「次は勝ってくれ」と激励します。例えるなら、自分の子どものサッカーの試合応援しに行って負けたとき「金返せ」とか聞き苦しいブーイング浴びせないですよね、そんな感じです。

 もちろん、楽しみ方はそれぞれなので、サポでもファンでもどちらに優劣は無いと思います。ただ、ファンになれるチームはいくつかあるけど、サポーターになれるほど愛着があるのは大宮だけです。

 またさいたまダービーをやりたいので、なんとか昇格すべく応援し続けます。

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