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初めてジャズのライブに行く

色々知識が増えて、マイクスターンとかがジャズじゃないと気づいてほっとしたころ。

実はバークリーとかでジャズを学んで日本に帰ってきた方達が中心で日本でもシーンが形成されていることを知ります。

ジャズライフにはそんなこたぁ書いてませんでした。
ジャコとメセニーの事しか書いてなかったから。
ジャコライフだったから。
廃刊やっほー。

ほら。復刊してもまだメセニー。
こんな雑誌があるから日本のジャズってダメになっちゃったんじゃない?
これ記事の8割はメセニーの記事で2割はださ広告だな。

でドラムマガジンの大坂昌彦の記事をまぁよく読んでたし、あのダサい紙パッケージの教則ビデオもテープが悪くなるくらい何度も何度も見ましてね。
なんてアコースティックなジャズというのはカッコ良いんだと。

で、唯一のジャズライフの良かったページ、ジャズライブ情報を見て行ってみようと思ったわけです。

ジャケださ

テーブルチャージが1800円とかだったと思うんですよね。
んなわけないじゃん、騙されてるか誤植だよなと思って弟といったんですよね。18のとき。
六本木のサテンドールって店に。
当時大坂昌彦と原朋直が双頭クインテットやってまして。
行ってみたんですよ。

六本木サテンドール。
その後も何回か行きました。高そうだけど安くていいお店。


ジャズクラブってブルーノートしか行った事なかったから、正直ちっちぇえと思いましたけど、ほんとに1800円だったし、別に高いもの注文しなくてよかったし。
往復交通費の方が高いわ!くらいですよ。

で、ステージの真ん前で見てたら、割と普通な感じでおじさん達がステージに上がってきたんですけど、

あれ、拍手とか、レディースアンドジェントルマーン
みたいなのとかないんや、、なんかあれね。ドキドキワクワクないのね、、。

て思ってたら
そのちょっとヘラヘラしてたおじさんが音出しとか、楽器の調子なんて見ることもなく、パッてドラムロール始めたんですよ。大坂昌彦がね。

いや、もーなんていうの、全身の感覚を全部持ってかれるっていうのかな。鳥肌とかでは済まない感じ。

電車で隣に誰か座ったと思ったらキムタクだった!とか?

パニックに近かったですよ。

すんげー音デカかったけど、とにかく一音一音が全てジャズで完璧で、完璧すぎるけど、即興であるという事はわかるし。わけわからなかったです。

ちょっとあの感じは自分が持ってた常識の中ではありえなかった衝撃でした。

で、そのドラムロールっていうか、よく大坂昌彦が言ってるメロディの読み替えのニューオーリンズビートみたいな感じのイントロがあって、始まった曲がブロードウェイブルースね。オーネットコールマンのね。

なんだろ。なんだこの曲、て今でも思う。クソかっこいい。


多分これがオリジナル、、なのかな。ORNETTE COLEMAN -NEW YORK IS NOW!
ちょっと内容難しい、、。ジャコがやってるのもかっこいいです。Black birdとかいうアルバムだったかな、ドラムとデュオしてるやつ。一曲目がこれで、歪ませたペースでテーマとってるのがかっこいい。

興奮しすぎて漏らしちゃうくらいかっこよかったですよ。
録音しとけばよかったなー、、。
よく覚えてはいないんだけど、テーマ終わった後バキッってスイングに行ったのだけは覚えてて、その時の上村信と大坂昌彦の噛み合い方が半端なかったです。

あのヘラヘラステージに上がってきたおじさんたちが、いきなり前触れもなく、ばばっと始めるもんだから。

ただ、その自然体に、じゃあ、やろっか、みたいな雰囲気なのに、一音出した瞬間、かつて観たことないほどの本物の音、別の世界になるっていうのが、また、これまで観たものと違っていてかっこよかったです。

もーあとはあんまり覚えてないんですけど。
とにかく、こんなことがこの目の前で即興で行われてるってことがとてもじゃないけど信じられなかったです。

言葉失うくらいの衝撃でしたよ。
こんなにも楽器というものがみんな上手いのか、上手いとかそんなレベルじゃないですな、と思ったし、しかもそれが即興で、しかも生音で、修正もエフェクトもPAもない、電気使ってないわけですよ。

この世にこんなこと本当にできる人いるんだ、、、みたいな感じ。

この世のものと思えなかった、が1番近い感覚ですかね。
こんなこと自分にできるわけがないって思いましたよね。どんだけ研鑽したらこんなふうになるんだと。

まぁ、、それが僕のアコースティックなジャズの初体験で、無理とはわかってても、やりたくなっちゃったわけです。

その前に見たブルーノートのださマイクスターンとデニスチェンバースのライブの5億倍くらいかっこよかったと思います。

ファンファンダサい音出すエレキギターとかいないし。


ださマイクスターン。なんであんなに上手いのに、1ミリも面白くなくて、ダサいんだろ。髪型かな?


アコースティックの、生の音の、音楽というものの、音楽の真髄を体感しました。

こうしてどんどんストレートなジャズの虜になっていくわけです、僕は。

あとこのライブで覚えてることといえば、、

革靴で叩くんや、、すげぇ、、。かっこええ、、。
トラッドなスーツとかかっけぇ、、、。
サスペンダーかっけぇ、、。
バスドラちっちぇえ。。
なんか生の楽器の音って、ガチャガチャ倍音すげぇ。

ていうのとか、上村信が一音ミスってその瞬間大坂昌彦と目を合わせてちょっと、笑い合ってて、ああ、そういうのもら聞こえてるのね、、こんだけのことをやりながら、、ていうのと、、。

トランペットの前ってすげーツバ飛んでくるなって話と、、。

ステージの間の休憩で大坂昌彦が話してる声が聞こえるけど、ほんと性格わるそーでやな人だなーっていうのと。

とにかく性格が悪そうで、性格が悪そうでした。

この後何度も大坂昌彦はライブで見るんですけど、全部性格が悪そうでした。

ただジャズってのは人間性そのまま出るものなんで、口は悪いけど中身はそもそも華があって実直で勤勉な人なんだと思います。

次はいよいよ、人生の師匠、O師匠のライブに初めて行った話を書こうと思います。

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