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朝という暴力

深海から浜に打ち上げられた生物はきっとこんな気持ちなんだろうと思う。

朝、スマホのアラームがなんどもなんどもなんども鳴り、ようやくわたしの意識は外の光に気づく。けれど、またすぐにねむりの中へ引き戻される。まどろみを繰り返し、そろそろ起きなければあれこれ間に合わない。子どもたちが遅刻してしまう。頭の中がぐわんぐわんと揺れ、重い身体をずるずると引きずり、布団からのそのそと這い出る。

どうしてこんなにあたたかくて優しく、気持ちのいい場所をわざわざ自ら抜け出してしまわなければならないのか。わたしは毎朝さっぱりわからない。

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