シュペートブルグンダー トロッケン2019
今日はドイツ、バーデンの造り手リンクリンの赤ワイン、シュペートブルグンダー トロッケン2019をご紹介します。
リンクリンは家族経営のワイナリー。ライン川のすぐ近くにかつて火山だったカイザーストゥールという小さな山があり、その麓に位置しています。ここはローマ人が約2000年前にぶどうの木を自生させたと言われており、古くからワインを造っていた地域で、リンクリン一家もまた何世代にもわたってぶどうを育てています。
公式サイトに「手作りの有機ワイン」とあるように、リンクリンは1955年からビオロジックに転換し、次第に昔ながらの伝統的な造り方を取り入れていきます。収穫されたぶどうのジュースは遠心分離機にかけず、自然の重力によって澱などを取り除き、ぶどう畑で自然発生した酵母で発酵させます。
次の年の収穫の少し前に瓶詰めされ、最も早いものでも収穫から1年、通常は2〜3年セラーで寝かせてからリリースされるそうです。
透明感のある紫がかった濃いルビー色。フレッシュなラズベリーやブルーベリーの香りに、すみれやハーブの香り。時間が経つにつれ、紅茶やシナモンのニュアンスも。
口に含むと広がるのは、いきいきとした酸味とミネラル。後味にほのかな苦味があり、細やかでさらりとしたタンニンを感じます。
ジューシーな果実味が長く続き、飲み口は軽やか。ピュアなぶどうそのものの味わいを楽しめるチャーミングなピノ・ノワールです。
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