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きらきら星よ終わらないで

一日家で仕事をしていたら、気持ちが沈んでゆくのがわかって、このまま家にいちゃいけないと思う。かといって、新宿とか渋谷とか、そこまで行くのは億劫で、おおきなスーパーまで自転車で出かけることにした。そこにはクレーンゲームもあるし、文房具だってあるし、桃だって帆立だってあるだろう。
買ったものは、本と、パンと、ピーナッツバター。
痩せなくちゃ(痩せずとも太らない食生活)と思うのに、どうしても、ピーナッツバターに惹かれてしまう。2切れしか入っていないのに良い値段のするパンまで買っちゃってさ。ぷく、と呼ばれるようになってしまうんだ。明日の朝ごはんが楽しみだ。本は山ほどうちにあるし、まだ読みきっていない小説もエッセイもあるのに、実家に帰るんだから!と言い訳をしてしまう。同じタイミングで、メイちゃんも同じ地域に行くのが、ちょっとうれしかった。
自転車に乗ったけれど、また風邪を引いたので、咳が残っている。帰宅して家にある薬を飲んだらすぐ効いてうれしい。ちっちゃなことによろこぶし、どうでもいいことで悲しくなる。人生そんなもんだって思うときもあるし、こんな人生…って思うときもある。はやくお母さんにマンションを買ってあげたい。
「くぼちゃんはミランダ・ジュライになればいいんだよ」と新卒で入った会社の上司に言われたことがある。大学生のころ、初めて行ったイメージ・フォーラムで観たのはミランダ・ジュライの『The Furture』だった。よくわからないようでよくわかる、と思うような作品で、ポスターの絵が好きだった。今日買ったのは、ミランダ・ジュライの本だった。いつか、私は、彼女みたいになれるのだろうか。
人生の期限っていつ?死ぬときじゃないよ、きっと。
エンドレス・きらきら星。永遠につづくみたいな星空、終わりそうもない世界の果てに、あなたを見つけたい。お気に入りのドレスを着て、あなたと写真が撮りたい。
帰省のキャリーケースにはお土産がたくさん入っている。あなたのよろこぶ顔がわたしのしあわせだということ。
どんなにつらくても、悲しくても、なんとかこの手と足と心と、何もかもで、息をして、生きている。あなたの世界とわたしの世界。出会うこともあるし、出会わないこともあるね。
忘れないでいて、どんなときも、あなたには、わたしがいるということ。光の彼方で、また、会いましょう。

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