見出し画像

病院と地域の連携~リハビリテーション

NPOの活動の中で行っているオンラインでのリハサロンのテーマが、タイトルの通りで、そこで話し合った内容なんかを書いていきたいと思う。

病気になって、怪我をして、病院に入院している間に受けるリハビリテーションと、
在宅に帰ってから受けられるリハビリテーションが、
どうすれば上手く連携できるのか?について、理学療法士らが6人ほど集まってオンラインで意見交換した。

病院で受けるリハビリテーションというのは、心身機能を最大限に回復させてパフォーマンスを向上させる部分が主で、最終目標は自宅に退院するとか、職場に復帰するとか、そこに向けて患者さんも頑張ることになる。

一方で在宅で受けるリハビリテーションというのは、生活をしやすくするためだったり、介助者の負担を軽減するためだったり、進行性の病を必要以上に進まないように予防するためだったり、
その目的は千差万別である。

そんな領域の異なるフィールドで、リハ職同士が連携を取る目的ってそもそも何なのか?

まずはここを明らかにしたい。

足の骨を折って病院で手術してリハビリをする際には、その部位のレントゲンやCTなど詳細な検査データを見ながら医師(整形外科医)が指示をしてリハビリテーションが行われる。この時期には体重をかけないでくださいねとか、関節をこの方向には動かさないでねとか、すごく具体的な指示があったりする。

そんな患者さんも、いずれは退院して在宅(もしくは施設)へ帰ることになる。その時に在宅でもリハビリテーションが必要、となった場合に、その指示を出してくれる医師は入院していた整形外科医とは限らない。退院直後に限っては入院中の主治医が指示してくれることもあるが、しばらく経つとかかりつけの医師に変わり、その医師が内科が専門だったりする。別に内科の医師だからダメというわけではないし、もちろんそのかかりつけの医師のところにも骨折や手術に関する診療情報は提供されている。しかし実際にその内科の医師から出される指示には、レントゲンやCT画像なんかは添付されていない。

在宅で関わるリハ職は、別にレントゲンやCT画像が欲しい訳ではないかもしれない。情報が無いからリハビリテーションが出来ない、ということではない。さすがに、体重をかけ過ぎたら駄目ですよとか、この方向に関節は動かさないでね、とか医学的なリスクに対する情報は必要なのだが。でも入院中のFIMとか筋力とかの情報は、まああったら便利なんだけど無くてもリハビリテーションは出来るよね、というものもあったりする。だって、それぞれの領域で関わるリハ職が、自分できっちりアセスメントすれば済む話だから。

では結局連携を取る目的は何なのか?ということだが、
患者さん・利用者さんのためになると思うような情報は送るべきだし、反対にその情報が欲しいのなら求めていくべきだし。
ケースバイケースで、全部が全部この情報を送ります、下さい、では無いのではないかと。
病院のリハ職と、在宅のリハ職と、お互い頭の中でお互いの顔が浮かび、必要な時に連絡しあえたら良いのでは?という結論に至りました。
もちろん国民ひとりひとりのマイナンバーでどこの医療機関にかかったのかがいつでもどこでも遡って確認できるような、ビッグデータの活用があったりしたら、電話連絡でお互いの手や時間を止めることが無くなるので良いよね、とかそんな話も出ました。

毎月1回、リハサロンと称してオンラインで集まってこんな感じの意見交換をしています。

誰でも参加できるわけではなくて、NPOの正会員となれば参加出来るので興味がある理学療法士の方はぜひ下記チェックしてみて下さい。年会費は12,000円で、入会は無料です。