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下田最前線⑯次世代のコミュニティの作り方

 週末、プロギングというイベントあるというので、参加してみた。
 プロギングは、スウェーデン発祥でスウェーデン語の「plocka upp(拾う)」と「jogging(走る)」を合わせた造語で、2016年スウェーデン人のアスリート、エリック・アルストロムさんが始めたものだそう。
 簡単に言えば、「ジョギングしながらゴミ拾い」。これがSDGsの考え方と一致し、今では世界100か国以上で行われるようになり、日本でも静かなブームが訪れているのだ。
 この日、下田では初めての試みで、美松寿司の4代目植松隆二君の呼びかけて、10名以上の人たちが集まった。
 予定では1時間で約4キロを回る。小走りに町なかを行く。ゴミを見つけて拾ったら「ナイス!」の声を掛け合う。FBの「いいね!」に似ている。
 批判が一時代前の議論の中心だったが、近頃は「YES,BUT…」で進める「いいね!」型の議論が多くなっている。これを「デザイン思考」といって、会議の進め方でも主流になりつつある。
 酒を飲んで議論し、喧嘩別れして終わるという一時代前の議論方法とはずいぶん違う。それはそれで、悪くはないが……(笑)。
 ジョギングしながら、声を掛け合うと、初対面でも少しずつ互いに打ち解ける。なんか楽しくなってくる。「ナイス!」の声が、町なかにこだまする。
 義務感もなく、いいことをやっている奉仕感も特にない。こんなところにゴミが集まるんだと、その過程を想像すると、人間の行動心理が垣間見えてくる。やがて息が上がる。腰を曲げるのが、事故の後遺症でしんどくなってくる。年も感じる。そうか、もういい歳だな…若い人たちを見てつくづく思う。
 面白そうだからと参加したプロギングだったが、実に楽しい。ゴミを集めてすがすがしくもある。同じ価値観を持つ人たちと出会えた喜びもある。植松君は、今後歴史解説付きとか、いろいろなテーマで毎月やりたいという。
 ナイス!
 次世代のコミュニティは、こんな感じで自発的に構築されていくのかもしれない。古びた組合や協議会、何とか協会といったコミュニティが、機能不全に陥っている今、生き生きとした新しいコミュニティーを若い人たちが静かに作り始めている。
 次回は2月4日(土)10:00美松寿司前集合です。
 参加申し込みはこちらから↓

プロギング静岡

 

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