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国家試験対策千本ノックの使い方(時間がない受験生用)

はじめに

学習がうまくいっている人はむしろ混乱を招く恐れがありますので、この記事を読むことはお勧めしません。試験で良い点を取るためには試験でどんな形で何を問われるのかを知る必要があります。

1.試験の型を知る。

 相手(国家試験)の出方が予想がつくと対応が早くなります。例えばボクシングで「左ジャブを2回出したらストレートがくる」とわかっていたら、試合も有利に進めることができるでしょう。
 国家試験にも必ず型があります。試験を作成するときに注意するのは、「内容が重要である」ことと「不適切な問題にはしたくない」ことです。
さらに、この2点を満足する設問をほどほどの難易度に仕立て上げる必要があります。国家試験は定員がある競争試験ではありませんので、差をつける必要はないのですが、国家資格を与えるにあたって「ここまできちんと知っていますか?」ということを確認する試験となります。

「ここまできちんと知っていますか?」という内容が毎年劇的に変化することはありません。あるとすれば、その国家資格に対しできるようなことが追加されたとか、法律が改正されたなどとなります。人体の内容で変わることはありませんが、新たな医療機器や知見、治療法が確立した場合には、出題される可能性がありますが、それもかなり経ってからであることが多いです。

 国家試験過去問は、出題範囲の出題数(量)と内容(深さ)を教えてくれています。そこから傾向を見出す(型を知る)のは重要なことです。

2.型を覚える。

 型を知ることができても、相手(国家試験)をやっつけるには、自分も正しいフォームでやり返すことが重要です。せっかく甘い球がきても、バットの振り方がでたらめであればヒットを打つことはできないでしょう。

点数が取れている人の通常(?)の学習方法は、数年かけて教科書の最初から最後までを予習・講義・復習し、知識としてストック・整理します。
 講師が講義で教えるべき内容はほぼ変わりませんが、学生が聞くべき内容は学生ごとに違います。その聞くべき内容を抽出するのが予習ですが、当然初めて習う分野では全部がわからないといったこともあるでしょう。ただ、少なくとも国家試験的に重要なことは過去問をみればわかります。医学用語は見た目日本語ですが、初見では意味が分からないことが多く、専門用語や言い回しになれる意味でも、予習では該当する国家試験問題を確認しておくと学習効率が上がります。知識がしっかりストックされていれば、国家試験対策は、その知識を引き出す方法のみに注力すれば良いです。

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 しかし、この記事を読んでいただいているということは、時間に猶予が無い受験生が多いのではないでしょうか?その場合の一つの方法ですが、国家試験の問題(設問+正解)を覚えてしまうことです。

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 効果はかけた時間に応じて上昇します。考え方として、本来ならば設問を理解して、選択肢をみて、自分の知識から問題に合致した正解を選択していくのですが、「自分の知識」が問題です。これらの知識は必ずしも講義などだけから得られる知識ではなく、例えば「自分がそういう状態になったことがある」「テレビでみた」「漫画で読んだ」「友人が教えてくれた」など、ひとまず正解を導く内容であれば、その知識の情報源の発生地は問いません。
(当然、国家資格を取って本職になれば整理しなおす必要がありますが)
効果が出ると思われる暗記すべき国家試験の量ですが、少なくとも5-6年分は必要でしょう。これ以上やる場合は残り時間を計算しながらとなります。

アプリ千本ノックの使い方(案)

 私が指導している学生の一部に千本ノックを使った3-4週間かけて自宅で行う課題を出しています。その課題内容を参考までにお伝えします。

国家試験によって出題形式が違いますが、大きく分けて

1.単に知識を問う問題
2.状況を設定し、複数の知識を要求し正解を問う問題

に分かれます。
まずは1.単に知識を問う問題を丸暗記してしまいます。
救急救命士国家試験でいうとA問題とB問題です。

課題の内容を次のように定義します。
課題A:選択回答数表示で正しい選択肢を選ぶことができる。
課題B:選択回答数表示で正しい選択肢を選ぶことができる。

月曜日を初日とします。
1日目(月)
課題A:43回、42回、41回のA問題 各1回
2日目(火)
課題A:40回、39回、38回のA問題 各1回
3日目(水)
課題B:43回、42回、41回のA問題 各1回
4日目(木)
課題B:40回、39回、38回のA問題 各1回
5日目(金)
課題A:43回、42回、41回、40回、39回、38回のB問題 各1回
6日目(土)
課題A:43回、42回、41回、40回、39回、38回のA問題 各1回
課題B:43回、42回、41回、40回、39回、38回のA問題 各1回
7日目(日)
課題B:43回、42回、41回、40回、39回、38回のA問題 各1回
課題B:43回、42回、41回、40回、39回、38回のB問題 各2回
8日目(月)
課題B:43回、42回、41回のA問題 各1回
9日目(火)
課題B:40回、39回、38回のA問題 各1回
10日目(水)
課題B:43回、42回、41回のA問題 各1回
11日目(木)
課題B:40回、39回、38回のA問題 各1回
12日目(金)
課題A:43回、42回、41回、40回、39回、38回のB問題 各1回
13日目(土)
課題B:43回、42回、41回、40回、39回、38回のA問題 各1回
課題B:43回、42回、41回、40回、39回、38回のB問題 各1回
14日目(日)
課題B:43回、42回、41回、40回、39回、38回のA問題 各1回
課題B:43回、42回、41回、40回、39回、38回のB問題 各2回
以下同様にC、D問題をやっていきます。
(全部で4週間)

そして、総仕上げにやるのが
課題C:「問題文のみ表示モードにして正しい選択肢を言える」
です。画像アリの問題は飛ばしていきますが、問題をみて答えを口にだして言うことができたら、千本ノックはほぼ終了です。

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最後に、通しで解いていきます。すると
A.自信を持って解答できた。
B.少し自信はないが解答できた。
C.間違った。
という結果になるはずです。

Cが一番重要です。
この段階で間違えている問題は、知識はあるけど、引き出し方が間違っていると思ってください。パターン認識の根底が間違っていますので、丁寧に時間をかけて理解します。ノートなどにまとめることをお勧めします。
A,Bは、おそらく間違えません。
ただ、Cをしっかり勉強すると、(知識が増えたため)今まで間違えなかった問題を間違えるということが出てきます。
それを確認するために、もう一度通しでやってみてABCを確認しCに該当する問題をまとめるという作業を繰り返してください。

試験前はそのノートを確認するだけで大丈夫です。

最後まで読んでくれてありがとうございます。よかったら「スキ」も押してくれると嬉しいです。




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