アラサー、若い女の子から学ぶ

今日は本業後にリネン工場。
ここは明日からの募集が全く出ていないので、
次来るとしたら年末年始だろうか。
お世話になりました。
タイミーでいろんな会社に行ったけれど、
ここが一番きちんとした会社だと思う。

最後のポジションは受け取りだった。よかった。
明日はまた朝から好きな人のリネン工場に行くから、
重たいシーツの投入ならちょっとキツかった。

今日はタイミーの女の子と2人でここをやるらしい。
めっちゃ若い女の子だ。
わたしと一回りくらい違うだろうか。
工場なのに化粧ばっちりで、
髪すら梳かしてきていないアラサーには眩しい。
こんな女の子がいつもの運送会社に来たら、
わたしが事務所に着く前にチャラい男の子が即自分のトラックに乗せて連れ去るに違いない。

それできっと彼はめちゃくちゃ姫扱いして女の子もご機嫌でわたしも話しやすくて平和に働けるのにな。
誰も嫌な思いしないじゃん!最強!!!
ウィンウィンウィンじゃん。(なんだそれ)
たぶん他の男性達もテンション上がるだろうから、
きっとウィンウィンウィンどころじゃないぞ。
あそこにもこんな子が来てくれたらいいのに。

やっぱり若い女の子はその場にいるだけで最強なのだ。


作業が始まる。
最近はここのパートさん?社員さん?と一緒に作業することが多かったので、
わたしが何もわからなくてもいつも彼女達が何とかしてくれるので本当に助かっていた。
若い女の子も経験者っぽい。
わたしは受け取りは4回目だけど、
どっちが慣れているんだろう?
やっぱりまだ言うこと聞いておいたほうがいいよな。

受け取りのレーンは2本あり、
わたしがメインで受け取るけれど、
いつももう一人の人が手伝ってくれる感じだった。
しかし今日の女の子は手伝ってくれる気配がない。

え?!今日わたしずっと1人で2レーン見てなきゃいけないの???


き、きっつ‥…できるかな?不安しかねえ。
しかし彼女はわたしが畳んだものをまとめるので、
わたしが畳み終えるのを隣でひたすら待っている。
他の人のときはその間に隣のレーンのものを畳んでくれるから、
わたしはいつも助かっていたのに。
今日ちょっとやばくない?
でもわたしここのパートでもないのに偉そうに
「あっち見てもらえる?」なんて言えないし。

うん、今日はわたしが頑張るしかない。



たぶん今日の子はわたしよりここに不慣れだ。
4回目にしてもう面倒を見るほうになってしまうのがタイミーの恐ろしいところである。
しかし相手はどう見てもわたしより軽く10歳は年下の女の子なのだ。
わたしがあれくらいの年齢のとき、
工場で働くなんて考えられなかったじゃないか。
わたしだって若い頃は甘やかされて働いてきたのだ。
そろそろ甘やかすほうになっても仕方ないではないか。
…いや昨日も9歳下の男の子に相当甘やかされながら働いてたけど。


そんなわけで必死で受け取っていたけれど、
ここもすっかりピークは過ぎたようで、
今日はそんなに忙しくない。
よかった。これなら大丈夫だ。
女の子も慣れてくるとちゃんと手伝ってくれるようになった。

これだからどこも若い人のほうが使いやすいんだろうなと思う。



大変ありがたいことに33歳のわたしでも、
「若いから覚えがいいね」と言われることがある。
わたしはあと何年使いやすい若者でいられるだろう。
使えないおばさんにはなりたくないものだ。
初めて好きな人の工場に行ったとき、
「初めてです」と言ってビビるすっぴんのわたしに、
好きな人が一瞬嫌な顔をしたのを思い出した。
あのとき彼はきっとわたしのことを、
使いにくくてめんどくさいおばさんだと思ったに違いない。
どうせおばさんになるなら、
堂々とした仕事のできるおばさんになりたいものだ。


普段若くて可愛い女の子と話せる機会なんてほとんどないわたしは、
何か得るものがあるかもしれないと思い、
珍しく「タイミーで他にどこ行ってますか?」などと話してみることにした。
女同士だからまだ話しやすいけれど、
やっぱり緊張する。
でも若い女の子だし、
とりあえず「髪きれいですね」とか、
褒めながら話していけばなんとかなる気がした。
ほんとに超きれいだったし。

そうやって自分が話してみると、
若い頃わたしをそうやって褒めてくる人がたくさんいたなと思い出した。

そうか、あれはわたしが美人だからではなく、
若い女の子と話してみるための入口に過ぎなかったのかと初めて気がついた。


わたしは完全に勘違いしていたような気がする。
33歳まで気づかなかった。
イタいぜアラサー!!!!

そしていつもわたしが黙っていても、
チャラい男の子が話題を振ってくれたりするけれど、
話しかけるほうも結構頭も気も遣っているんだなと思った。
彼はいつもわたしがまだ寝ている時間から仕事をしているから、
夕方なんてクタクタのはずなのに、
9歳も年上の地味でつまらないおばさん相手でもすごく気を遣ってくれてるんだなと、
ちょっと申し訳なくなった。

調子に乗ったわたしは、
こんな女の子が運送会社に来てくれないかなと思い、
他にも彼女にいろいろ聞いてみた。
しかし彼女はこの辺りに住んでいて、
車はないらしい。
ここの工場はわりとわたしの家からも近いので、
この辺りから車のない人がわざわざ遠い流通団地まで働きに行くはずがない。
地元だからわかる。
たぶんそんなことするのはわたしくらいだ。
こりゃスカウトできねえな。ちっ。

運送会社で知らない男性タイミーと働かされるのがあまりにも苦痛すぎて、

最近わたしは仲良くなったタイミーの女性をあそこに呼べないか観察するようになった。


さすがに本業とかは聞かないけれど、
住んでいる地域や車の有無、
力仕事ができるかどうか、
男まみれの汚い事務所に耐えられそうな人かどうか、
そして何より、
わたしがその人と2人でいるのが苦じゃないか、
なんとなく見極めながら声をかけたりかけなかったりする。

そうやって自分がスカウトするほうの人間になってみると、
好きな人が昨年末、
工場で年末年始の短期バイトをしないかとタイミーに声をかけていた気持ちも少しわかってきたような気がする。
きっと彼もよく来る人に片っ端からとりあえず声をかけていたわけではないと思う。
きっと他のパートさん達と上手くやれそうな人かとか、
仕事をきちんとやってくれるかどうかとかも見ていたと思うけれど、
それ以前にまず、

彼が一緒に働きやすい人かどうか


たぶんここが一番大事なのではないだろうか。
わたしはあの時期彼に全く声をかけられなかった。
週末しか行けないから仕方ないと思っていたけれど、
たぶんわたしは彼が一緒に働きやすい相手ではなかったんだろう。
たまにしか来なくても、
一緒に働きたい人なら一応声をかけるかもしれない。
わたしはあのときその枠にすら居なかったのだ。
なんかそれがわかってしまった。

明日は朝から好きな人の工場に行く。
土日どっちも行くからきっとどちらかは会えると思う。
(彼また連休取ってませんように!!!)
去年と違って夏だけではなく、
秋もコツコツ通って彼に少しずつ印象付けて、
仕事を任せられそうな奴だと思われれば、
今年の年末こそは彼にスカウトされないかなと、
わたしは地味に狙っている。