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もっとも大切なものが「時間」だと気づけて、本当によかった。

10年近く前になりますが、一人暮らしをやめて一時的に実家へ戻っていたことがあります。


理由は「まともな生活」を取り戻すため。

当時のぼくは、心身ともに疲弊していました。


社員として働いていた人材派遣会社が、いわゆるブラック企業でした。


無意味な長時間労働。
サイコパス風な上司。
サービス残業なんて当たり前。


疲れすぎていて、休みの日はずっと寝てました。


時間に余裕がない生活をしていると、精神的にも狂ってきます。


自分のことなのに、なんかどうでもよくなってくる。

今にして思うと、自己肯定感がかなり下がっていたと思います。


当時は都内で一人暮らし。結婚はしたかったけど、休日には疲れ切って寝て過ごすような毎日で婚活なんてとてもじゃないけど無理でした。


意を決して実家に

そのうち30歳になりました。

「このままだとマズイ」とようやく気づいて、真剣に考えはじめます。


考えた末、意を決していったん実家に戻りました。


快く受け入れてくれた両親には本当に感謝しています。


幸い、実家は当時の勤め先から、電車を乗り継いで通えなくはないくらいの距離。

都内の一人暮らしから比べれば、通勤時間は倍くらいに増えましたが、ぼくは「先に引っ越してから辞める」という選択をしました。

はじめての転職だったので決断するのに戻れない状況をつくることと、金銭的な心配を軽減するためでした。


ともあれ、会社を辞めて転職活動をした結果、残業の少ない会社に再就職できました。


そこからは、今までがウソのように人生が好転していきます。


お金より時間


いまなら自信を持って言えます。


人生において(少なくともぼくの人生では)一番大事なのは「こころの余裕」であり、それに不可欠なのは「時間的な余裕」なのは明白です。


自分の時間さえ確保できていれば、なんだって始められます。


再就職先を選ぶ上で、ぼくが最も重視したのは給与面ではなく「拘束時間」でした。

つまり、給料は多少安くてもいいから、残業が極力ない職場であること。そんな正社員の職を探しました。


転職活動をはじめた当初から「お金よりも時間の方が大事」と割り切れていたわけではありません。


何度か失敗もするなかで、自分が人生に求めていることがわかってきました。


最優先事項が明確になってからは、ハローワークの情報でも特に「残業時間」の項目に注目して探しました。

すべての会社がハローワーク求人の項目に正直に書いてあるわけではありませんが、求職活動を続けているとなんとなく「この会社は怪しそうだな」という見当がつくようになってきました。


もちろん、そんなに簡単に都合の良い職場なんてみつかるわけはありません。

でも、何ヶ月も粘ったおかげで、希望通りの職場に巡り会うことができました。
実家からほど近く、自分の今までの経験が活かせて、残業もほとんどない会社。

じっくり転職先を選ぶことができたのは、実家に住むことで時間的・金銭的な余裕ができたおかげだと思っています。


地元に戻って人生が好転

都内のブラック企業時代は、毎日の仕事だけで疲れ切って休みの日は寝て過ごすような暮らし。「俺は一生独身かもしれないな」と思っていました。


でも、時間的な余裕ができたら精神的な余裕も生まれました。

友だち付き合いや趣味の活動もはじめて、そこから新たな出会いもありました。


結婚をして、数年前には子どもが生まれました。


こうしてブログを書いたりもできていて、多少ですが副収入にもなっています。

今の目標は副業の数と収入を増やし(複業にする)、個人事業主として経済的に独立することです。


時間の余裕がすべて

10年前に、自分にこんな未来があるなんて想像もしていませんでした。


すべては「時間の余裕」から生まれたことです。


一時的に肩身の狭い思いはしましたが「いったん実家に戻る」と決断して良かったと今では思っています。



もし、この文章を読んでいる人の中に当時のぼくと同じような環境や悩みを持っている人がいるなら、ぼくは「一時避難」をおすすめします。


もちろん、歳がいってからの実家は楽しいものではありません。どうしても周りの視線が気になるし、気まずいです。


でも、期間を決めて頑張れば、かなりの確率で人生が方向に切り替わると思います。


人生は何度でも立て直すことができます。


ぼくが身をもって学んだことです。

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