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AR店舗をリアルな商業施設で検証する意義は何か?【#63】

今日のトピックは「サッポロファクトリー内のARによる新しい店舗様式」について。
昨日は100万台のiPadと通信を支援する「カリフォルニア教育省のリモート学習支援」をまとめています。
関連:iPadを"100万人"の学生に提供、米カリフォルニア州で【#62】

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施設内にバーチャルショップ「AiRTOWN」を設置

サッポロ不動産開発株式会社は、同社が運営する北海道札幌市の複合商業施設「サッポロファクトリー」において、バーチャルショップ「AiRTOWN」をサッポロファクトリーのアトリウムを2020年8月15日(Sat)~10月11日(Sun)の間、公開すると発表しました。

バーチャルショップとは、AR技術を活用した実店舗のないEC店舗や普段はなかなか手に入らない商品などを扱う店舗のことで、OMO型の仮想空間賃貸借の事業化に向けた実証実験として実施されるものです。

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実施内容

サッポロファクトリーのアトリウムに設置されたオブジェのQRコードにスマートフォンをかざし、バーチャルショップ「AiRTOWN」にアクセスするとアトリウムに店舗が出現。気になるショップをタップすると商品リストや実店舗の画像が映し出され、商品の購入が可能になります。

参加店舗は以下の6つ。

①北海道じゃらんセレクトショップ
:北海道の魅力を発信するお出かけ情報誌「北海道じゃらん」。北海道を知り尽くしたじゃらんが厳選した北海道の絶品グルメの数々をこの1店舗で楽しめる!
②亀井堂総本店
:歴史ある瓦せんべいや、“オリーブ”“淡路島なるとオレンジ”など素材にこだわった大人のバターサンド「TONOWA」が人気の神戸本町老舗菓子店。
③ORIGINE KOBE(パティスリー)
:神戸を代表するパティシエが集結し、それぞれのお菓子を作るプロジェクト「神戸パティスリーコレクション」。季節ごとのテーマに沿ったパティスリーを販売。
④196 ひのきのキャンプ用品専門店
:キャンプサイトに木の温かみを!をテーマにおしゃれな木製キャンプ用品を取り扱うアウトドア・ガレージ・ブランド。“四万十ひのき”や“土佐ひのき”の特性を活かした商品を販売。
⑤SBY
:最先端の情報発信スペース「アタラシモノ発見☆」!!をテーマに、話題のコスメからカラコンまで、欲しいものがきっと見つかるショップ。
⑥iichi
:日本全国の作り手によるアクセサリー、器、ファッション、雑貨などの個性豊かな手仕事品を展示販売。

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街に出始めたあとの新しい店舗体験

これまでは外出自粛や店舗の閉鎖から、家庭での購買体験やECの利用率急増などに注目が集まっていましたが、サッポロ不動産開発株式会社のように実際に不動産をもっている企業では再びリアルな空間を活かしたデジタル環境との橋渡しが模索されて行くと思われます。

今回の事例を取り上げると、検証内容は「OMO型の仮想空間賃貸借の事業化」とされています。すなわち、実店舗ではなく、AR店舗でも賃料をとる形式を目指すものと思われます。

※OMOは「Online Merges with Offline」の略称で、日本語に直訳すると「オンラインとオフラインを併合する」という意味

QRコードなどのアクセスポイントを設置するだけなので、これらの取り組みはある種、屋外広告と似た形式になるはずです。より安価に店舗を出典したり、在庫などを持たずに販売ができるメリットはあるものの、利用者のエンゲージメントについては検証の余地があります。

あるいは既にサッポロファクトリーに出店している店舗が看板などにAR店舗を設置することで「さっき見た店舗に戻りたいけど遠いからやめておこう」といった買い渋りを防げるかもしれません。

特に最近では一般化したモバイルARですが、常に腕を掲げてスマホを覗き込む姿勢は身体的な負担も大きく、今後どのようにデザインされていくのか気になるところ。

また、このような取り組みは結局のところ「第2波が来ない、収束する」という見立ての元に行われているものである場合も多く、実際の店舗としてどのように従来の店舗と異なる体験が実現されるのかは検証を繰り返す必要があります。

さらに景気の後退と買い物の難しさによって消費が急速に落ち込まないかも懸念点です。結果として店舗での新しいあり方を検証しつつ、EC自体の体験もさらに向上する必要があるでしょう。

ECの取り組みとしてはカメラを実店舗に設置して、店員さんに疑問点を伺える取り組みなどが今後も活発に行われるものと思われます。
なお、これらバーチャル空間やオンラインを活かしたお取り組みに関するご質問やご検討の際には、ぜひ弊社までお問い合わせください。
関連:株式会社ワールドメーカー お問い合わせフォーム

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過去のnoteはこちらにまとめています。

出典:PRTIMES. 6つのAR店舗がサッポロファクトリーに出現!新しいショッピング体験を可能にする仮想空間賃貸借事業「AiRTOWN(エアタウン)」

会社のみんなとドーナツ食べます。