クリスマスは気軽に特別に
今年も早いことにあとひと月。
僧侶でも走り回るほどに忙しい月から由来する「師走」ですが、その名にふさわしい月だと日々過ごしている方も多いのではないでしょうか。
ただでさえ忙しいけれど、12月といえばクリスマス。今年はクリスマスイブもクリスマスも平日ですが、せっかくのイベント。忙しくても楽しみたい!
そんな想いを叶える楽しみ方をイワシとわたし流でご紹介します。
手軽に特別なディナータイム
今日は特別にお気に入りのワインと共に楽しむと決めている。
食事もいつもと違う特別感を味わいたいけど、仕事終わりのこの夜は、あまり手間をかけずに楽ちん作りたい。
メインは旅する焼エビ 醤油のトマトソースで味付け。
砂抜き済のアサリを酒で蒸して、パカリと口が開くまでフライパンの蓋を閉めておく。口が開いたら、旅する焼エビ 醤油のトマトソースを瓶半量とパスタのゆで汁をおたま1杯入れて乳化させる。いい具合に乳化してパスタソースができたら、茹でたパスタを入れてソースを絡める。
焼エビとアサリの香りがたまらないボンゴレロッソがあっという間に完成。
焼エビと醤油の和の旨みとトマトの酸味が食欲をそそる。瓶を加えるだけでもレトルトソースとは違う特別感が手軽に気分を上げてくれる。
副菜は、ミニトマトとモッツァレラチーズ、フレッシュバジルに旅する丸干し プロヴァンス風も散らばせて。爽やかなハーブを感じるカプレーゼ。
さっぱりとしたチーズとトマトにほろりと口の中で崩れる丸干しの旨みが馴染んでいく。トマト、チーズ、丸干し。一気に口の中に入れて、爽やかな香りとフレッシュな口当たりとガツンと舌に来る旨みを存分に味わい尽くす。
もう一つおまけに、クラッカーにクリームチーズと季節のピクルス 橙:招かれる灯火を乗せてお酒のお供。
はちみつのほんのりした甘さとコリアンダーの爽やかな香り、鰹節の旨み、最後に仄かに鼻を通っていく芳樟のすっきり甘い香りがピクルスを噛み締めるたびに口の中に広がる。酸味がありつつもまろやかなクリームチーズとの融合……これは白ワインが進んでしまう。クラッカーの素朴ながらもサクッとした食感が口に運ぶ手を休ませない。
デザートには、サツマイモのカタラーナ PoTaLaを用意。
食べる少し前に冷凍庫から出しておいて、少し温めた包丁で食べたい分だけすぅっと切る。
ひんやりとしたカタラーナを舌の上で溶かすうちに濃厚なサツマイモの風味を楽しんで、ふと口の中で見つけるキャラメリゼのほろ苦さに一人で嬉しくなる。時間が経つうちにムースのように滑らかにスプーンに乗る姿にもうっとりして、ついつい時間を掛けて食べてしまう。
ひとしきり楽しんだ後は、ほうじ茶チャイシロップ:まどろみに身を委ねを牛乳で割ったほうじ茶チャイでリラックスタイム。
ほうじ茶のなんでも受け入れてくれそうな香ばしさとスパイスの香りでゆっくり深呼吸。楽しんで少し熱を持った体をしっかり落ち着かせてお休みモードに移していく。
目がとろんとしてきたら、心と体を緩めておやすみなさい。
使用した商品たち
ボンゴレロッソに使ったパスタソース
カプレーゼに使ったウルメイワシの丸干しのオイル漬け
クラッカーに使ったピクルス
デザートに選んだサツマイモスイーツ
寝る前に飲んだほうじ茶チャイのシロップ
宿泊で非日常トリップ
思い切ってお休みを取ったなら、非日常へプチトリップ。
心を弾ませる北薩旅 in イワシビル
北薩の港町―阿久根市にあるイワシビルのホステルにチェックイン。
ホステルのフロアのドアを開けると、デザインした鮮やかなソファーがお出迎え。
広々としたソファーに背中を預けて棚に並べられた本を読んだり、友だちとおしゃべりを楽しんだりする。
カフェで人気の米粉生地のたい焼きはカフェ営業中に食べておきたい。外はサクッと中はもっちり。素材の甘さを感じられる自家製あんこがほっと心を緩めてくれる。添えてくれた塩クリームをつけて食べるともう止まらない。
背の低いドアをくぐれば自分だけのコンパクトな空間はまるで秘密基地!
漁船で使われる集魚灯や学校で使われていた机・椅子をリメイクしたインテリアに遊び心がくすぐられる。
夜は、周辺の温泉を楽しんだり、飲食店やバーでほろ酔い気分のディープな時間を満喫。
朝はたっぷりと陽の光が入るカフェ・ショップのフロアで朝ごはん。
丸干し屋が作る朝ごはんらしく、脂がたっぷり乗った大羽イワシの丸干しに、具沢山お味噌汁、雑穀米、そして鹿児島を感じる5つの小鉢がお行儀よく並んでいる。
これを食べに来たと言っても過言ではない胃袋と心の満たされ感。
じゅわっと脂が美味しい大羽イワシをご飯と一緒に頬張るのは至福のひと時。
ポップなパッケージにときめくお土産選びも忘れずに。おうちで食べるたびに旅のことを思い出せる瓶詰やお菓子もいいけれど、イワシがモチーフの雑貨も侮れない。「迷っちゃう~」と言いながら、そう言う時間を楽しんでしまう。
自分へのお土産は阿久根柄のハンカチに決めた!
阿久根の海は冬でも気持ちがいい。
チェックアウトをしたら、近くのコーヒー店でコーヒーを買って阿久根の海へ。青い海を両目に焼き付けて、肺いっぱいに海とコーヒーの香りを吸い込んで、気分はリトリート。
心をほぐす南薩旅 in 山猫瓶詰研究所
南薩の港町―枕崎市にある山猫瓶詰研究所の一日一組の宿にチェックイン。
宮沢賢治著「注文の多い料理店」から着想を得たお店の扉を開ければ、時間の流れが途端にゆっくりになる。
チェックイン時間よりも早めに行って、カフェとショッピングを楽しむのは絶対に外せない。瓶詰と雑貨を物色する。注文の多い料理店を思い出すデザインと目が合うとついついクスッと口元が緩んでしまう。
4種類ある季節のピクルスはフィーリングで選ぶのも楽しい。今回はビタミンカラーがパッと目に入る「季節のピクルス 橙:招かれる灯火」をかごに入れる。
カフェではオリジナルブレンドのホットコーヒーとサツマイモのカタラーナPoTaLaを注文。口に入れるとひんやりして、舌の上で溶けていくうちにサツマイモの濃厚で甘い香りが口いっぱいに広がっていく。コーヒーと交互に口に運ぶのがやめられない。
心とおなかを満たした後に、ゆっくりとチェックイン。
日中はカフェが楽しめる空間も夜になれば独り占め。この特別感がたまらない。
カフェの奥の部屋は寝室空間。ドアを開けるとまんまるお腹の山猫像がお出迎えしてくれる。洞窟の中に横になれば本の世界に迷い込んでしまった気分。
しんと静まった夜の時間は、南薩の野菜がたっぷりのせいろ蒸しを楽しみながらしっとりと過ごす。選んだポルトガルワインで乾杯して自分たちだけの夜を堪能する。
朝ごはんは、ショップで売っている「ピクルスのトンナート:病みつき記憶」を使った料理ソースをたっぷり塗ったトーストにかぶりつく。
うとうとしていた頭が鰹の旨みでシャキッと起きて、追うように流し込んだコーン茶の甘みと香ばしさは体の芯を温めて、まだ強張っていた体を緩めてくれる。
チェックアウトをしたら、芳樟の木に囲まれた日本最古のハーブ園でハーブ癒される時間を過ごしてみる。澄んだ空気とハーブの香りで心と体をほぐしていこう。
泊まった宿
阿久根市のイワシビル
枕崎市の山猫瓶詰研究所
イワシビルと山猫瓶詰研究所の宿についてはこちら。
平日のクリスマスだって特別にできる
イワシとわたしからは、手軽に食卓を彩るディナーとお宿を楽しむプチ旅でのクリスマスの楽しみ方をご紹介しました。
日中は仕事や学校があるクリスマスも、休みを獲得したクリスマスも、年に一度のこの日を楽しみたい!
そんな気持ちを諦めず、自分なりに2024年のクリスマスを満喫してみてください。
皆さんの12月25日がとっておきのクリスマスになりますように。