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熱意ある社員は、全体の1割未満?

■ 記事概要

 日経で、「働き方進化論 やる気の未来」という連載がありました。

一人ひとりの働く意欲を支えてきたものが揺らいでいる。個人を目標にまい進させたノルマは見直しの動きが広がる。同じ会社で長く働くほど上がる賃金カーブもあやしい。それでも高い意欲を持って働くにはどうすればよいか。新たな働き方に挑む人々を追う。(記事より引用)

⑴ 上からではなく、企業の目標を個々の社員が見つめ直し、自身でノルマを作った事例

⑵ スキルを磨くために、新たな舞台へ自己投資した事例

⑶ ピアボーナスを活用した事例

 などが連載されています。「よくある話」かもしれませんが、この記事は、企業に勤める「個人」をフォーカスし、インタビュー形式で経験談や考え方が掲載されています。勉強になる、というよりも「へえ~」「ほぉ~」という感覚で、距離感の近い情報として有用かもしれません。

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■ 熱意あふれる社員の割合

 そんな中、気になった点がこちら。

米調査会社ギャラップによると、日本企業の「熱意あふれる社員」の割合は6%。米国の32%と比べ大幅に低く、139カ国のうち132位と最低ランクにある。(記事より引用)

 ・・・6% !?

 もっと詳細な情報は以下の記事(2017年)にありました。

世論調査や人材コンサルティングを手掛ける米ギャラップが世界各国の企業を対象に実施した従業員のエンゲージメント(仕事への熱意度)調査によると、日本は「熱意あふれる社員」の割合が6%しかないことが分かった。米国の32%と比べて大幅に低く、調査した139カ国中132位と最下位クラスだった。
企業内に諸問題を生む「周囲に不満をまき散らしている無気力な社員」の割合は24%「やる気のない社員」は70%に達した
「主な原因は上司にある。上司の言ったことを、口答えせずに確実にやれば成功するというのが従来のやり方だった。このマインドセットを変えないといけない。上司と部下が一緒になってどう結果を出すか、部下をどうやって成長させていくかを考えることが上司の仕事になる」(記事より)

 SNSの反応はどうなのかな~?と思って検索してみたところ、6%に対し、「妥当」「そんなもんでしょ」という意見と、「低すぎる」「危機的」という意見に分かれていました。前者の意見はサラリーマンと思われる方々、後者は経営者の方々でした(・・なるほど)。

 働く人間は、人生の多くの時間を仕事に費やしています。景気や財政、世界情勢など、世の中が暗くなる要素がてんこ盛りですが、個々人の人生においては、そんな世の中でも熱意あふれるものでありたいですね。

 働き方改革も、「改革」という強い言葉を使う以上、残業禁止~、育休とって~と形式ばったものではなく、仕事にも人生にも熱意が生まれるために何が必要か。経営者としても、コンサルティングをする立場としても、「・・そうか~~」とため息とともに改めて考えさせられる記事でした。

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■ コンサル人気

 そういえば、今就活で「コンサル業界」が人気なようです。

 上記記事に掲載されていた共通する志望理由がこちら。

(1) 選考が他の業界より早いため、日系大手やメガベンチャーを受けるとしても、とりあえず内定が欲しい
(2) 「地頭の良さ」を証明できる
(3) 成長スピードが速そう
(4) 給与が高い上に、働き方もホワイトなイメージ
(5) 将来転職する際にもつぶしが利きそう

 ホワイト・・かなぁ。まあ、そこは置いといても、どの仕事もそうですが、特にコンサルという仕事は能力が問われると思います。それは地頭というよりも、日々の情報収集とか知見とか、OJTではない業務時間を問わないような部分も重要です。スマートに見えて、内には熱いものを秘めている業界だと思います(人気の大手コンサルなんて言えば、尚更)。
 なんだか、「とりあえず」とか「つぶし」という言葉が目に留まりますし、5つも挙がった理由の中に「コンサル業務そのものへの動機や魅力」が入っていないのが残念でした。この動機で入社したら「熱意があふれない」予備軍にならないかな・・と。
 とはいえ、自分も大学生の時どうだったかと言えば、今より当然フワフワしていたからなぁ・・(15年前もこんな感じだったかも)。人気企業、人気業種の推移だけではなく、各業界ごとの志望動機の変遷も比較してみると、見えてくるものがありそうですね。

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