コントな文学『悪い事はしてないけど、後味が悪いオトナのラブストーリー』
コントな文学『悪い事はしてないけど、後味が悪いオトナのラブストーリー』
「優花ぁーーっ」
「さ、悟?」
「優花、ニューヨークになんか行くなっ。これからも、ずっと俺の傍にいてほしい」
「わざわざ私の事を引き止めに空港まで来たの?
こんなドラマやコントみたいなシチュエーションが自分自身に起きるなんて思わなかった。
いや、悪い気はしないんだけどさ…
何ていうか…
それ、セフレが言うセリフ?
普通こういうのって恋人同士だった人達でやる事じゃない?」
「俺、本当は優花の事が好きだったんだ」
「そっかぁ…気持ちは嬉しいけど、ごめんね。
ニューヨークに行ってブロードウェイの舞台で活躍する女優になるのが私の夢なの。
だから夢を叶えるまでは邪魔になるから恋人は作らない事にしてるの。
それにニューヨークでマイク・トラウトみたいなアメリカ人のセフレ作りたいと思ってるから…」
「ト、トラウトみたいなアメリカ人のセフレ?」
「うん、だから私の事はもう忘れてね。
じゃあそろそろフライトの時間だからバイバイ。
元気でね」
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