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My Introductionという名の受験体験記3/5

私の自己紹介&受験体験記です。
私は現在、京都市にて小さな学習塾を運営しています。
なぜ、この仕事を職業としたのか。その原点は私の受験経験にあります。

2010年に作成したものを加筆してアップしていきます。

(①を未読の方、書いた人はコチラ)
https://note.com/iwakurablog/n/ne291e31351ad

(②はコチラ)
https://note.com/iwakurablog/n/n75986cd8704c

高校2年12月
~塾に行くっ!~

きっかけは、学校前で配布される広告でした。
大阪にいくつも教室を構える現役生専門の受験塾が、姫路に新しく教室を開いたところでした。

「今、入塾すると(高2)2月まで月謝無料!」
そんな文言にすぐに飛びつき、生まれて初めて自分から塾に向かいました。

このときの僕の偏差値は40台前半。英語に至っては30台です。
というか、be動詞と一般動詞の区別すらついていない状態で、入塾テストでも”I am walk to the park.”並の文を書きました。
入塾時の面談で先生から「君は高校にきちんと通っているのか?」と問われたほどです。きちんと通えていなかったですけれど・・・・・・。

入塾テストは散々の結果でしたが、何とか入塾させてもらえました。
しかもクラスは「難関国公立受験クラス」京阪神受験のためのクラスです。
なんせこの無料期間はこのクラスしかなかったのです。
ただ、これは後に言う幸運な出来事のひとつでした。

まずは、英語・数学の2教科を受講し、勉強を始めます。
しかし、まったく分かりません。いや、笑えるくらいに分かりませんw
英語も数学もどこをどうしたものなのか、何の単元なのやら、文法なのやら、何一つ理解できるものがありませんでした。

授業は指名で答える機会があったので「出来てません・分かりません」としか言えないのは、非常にツライものがあります。

しかし、誰に言い訳出来るわけでもなく「自分で決めた塾」だからこそ、もう逃げ場はないんだと自分に言い聞かせて取り組みました。

塾に通ううえで自分にルールを定めました。
①授業中間違っても良いから、できるだけ「分かりません」と、答えないようにする
②出来なくても良いから、宿題は必ず手をつける
決めた自主学習をこなす(始めは英単語と宿題のみ)

始めのうちは5分机に向かうのすら苦痛でした。
とにかく「毎日やり続けることが受験勉強」と思って、でき具合は関係なく一日1回はテキストを開いて課題をこなせばそれでOKとしました。

毎日テキストを開いて、宿題をやるなり、単語をやるなり、
一日1時間もやればよくやった感じです。
中には30分1セットのみで終わった日もありますし、テキストを開いてだらだらしてしまった日もあります。

ただ「ながら勉強」はダメですから、携帯・テレビ・マンガetcに触れない時間を30分取っただけとも言えます。
それでも机に向かう習慣をつけていけたことは大きく、1ヶ月後には机に向かうことは苦痛では無くなりました。

次に、今までの自主学習に数学を足しました。
この後自主学習時間は徐々に増えていきますが、その時には必ず教材、科目を増やすようにし、同じ内容は同じ時間数(つまり1日1時間)以上はかけないように心がけました。その辺りが、科目数の多い国公立理系受験に上手くマッチしたのかも知れません。

同じ事をやり続けると、どうしてもモチベーションは落ちていきます。
僕の場合、この1ヶ月の段階では30分もやれば飽きてくる事が分かっていたので、

英語(単語)→英語(宿題)→数学(問題集)→数学(宿題)各30分ずつのように、すばやく科目、教材を変えていきました。

当然、30分で出来ることなど極々わずかですが、そこでむしろ「限られた時間を貴重に使うこと」、「集中力を高めること」に意識を向けることが出来たと思います。

また、僕の一番の短所は根気がないことです。
なので「満足するほど勉強をやりすぎない」ことを心がけました。
「満足する」と、きっと次の日はもうやらないですから・・・。

そのぶん細かく毎日同じ教材をやりますから、思い出す作業が少なくて済みます。「何を勉強しようか・・・?」と、考える時間も少なくて済みます。
「集中力が途切れたならば、それ以上同じ事をやり続けない」と定めたので、大体30分、長くても1時間程度で内容を切り換えました。

高校2年3月
~みんなやってる、やってないのは自分だけ~

さて、そうこうしていくうちに3ヶ月ほどたち、高3になります。

これ以降の学習は、

  英単語(2時間)、古文単語(週3回30分)、数学宿題・復習(1時間)
  数学問題集(1時間)、英語宿題・復習(1時間)、化学宿題・復習(週
  3回1時間) → 1日平均学習時間3時間+単語2時間15分

いい感じです!え、何がって?
せいぜい3時間程度しか集中は持たないのに、5時間以上勉強に触れていることです

受験勉強では集中していないときにも学習する機会が必要です。
集中力が必要な学習(初めて解く問題や授業の宿題など)と、集中力が不要な学習(2回目以降の直しやノートまとめ、単語暗記など)を区別して学習することが大切です。

数学は授業の予復習を中心に、学校でもらっていた問題集で基礎練をしました。そろそろ問題集は最後まで行き着きそうです。まあ、1周目はほぼ答えを書き写して終わりましたが、それでも良しとします。

英語は、塾の予復習と単語のみ。他のことをやっている余裕はありません。

高3から化学を受講しました。正直、基本から分かりません。英語・数学よりは授業の予復習に余裕があるので、たまに問題集も取り組みます。あと、古文の単語を取り入れました。

他にも現代文、社会(政治・経済)、生物が受験に必要ですが、すべてに手を付ける精神的な余裕がありませんでした。現代文は塾の季節講習のみ、政経・生物は学校の授業でカバーします。

この頃に、当面の志望校を「東京農工大学(当時偏差値55程度)」に定めました。
生物しか出来なかったので、農学部に行きたかったというのと、なんとなく東京に「あこがれ」があったからです(この頃は知りませんでしたが、府中市ですから田舎ですねw)

さて、勉強習慣はついてきたものの2月の模試の結果は散々です。
偏差値で45辺りでしょうか。「もう少し、とれてもいいだろ」というくやしさと「5年サボった報いか」という諦めに似た思いがありました。

やめるのは簡単です。いつでも投げ出せば楽になれます。自分のできなさに目をつぶれば、見ないふりをし続けることはできます。
でも、ここでやめれば今までの「何も努力していない自分」に逆戻りするだけです。

この3ヶ月の間も幾度となく、勉強を投げ出したくなる瞬間がありました。その度「ここまで続けたんだから、あと今週だけでもやってみよう」という思いで続けました。
もう「あの頃の自分」に戻るのは嫌だったので、とりあえず日々の課題に集中します。

~~~いったい、うっちー少年の勉強はいつ成果が出るのか。砂を噛むような思いで日々を過ごす彼に、ある日見えた一筋の光とは~~~

(④につづく)

https://note.com/iwakurablog/n/n34d1aca86a94

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