見出し画像

JFL第23節・Honda FC戦【いわきFC監督・田村雄三ここだけの話~BEHIND THE SCENES㉕】

田村雄三監督が自ら試合を振り返る連載コラム。今回は、9月19日にJヴィレッジスタジアムで行われたJFL第23節・Honda FC戦の裏側を語ります。

▼プロフィール
たむら・ゆうぞう

1982年生まれ。帝京高→中央大→湘南ベルマーレ
2010年に引退。湘南ベルマーレ強化部スタッフを経て2015年、いわきFC強化部へ。2017年よりいわきFC監督

■伝えたのはいつも通りのこと。

1642名のご来場、そして温かい拍手をありがとうございました。
期待に応えられず大変申し訳ございません。

1対5というスコアになってしまったのは、監督である私の責任だと思っています。この試合の勝利で得られるものは勝ち点3以上。それも十分わかっていました。期待に応えられなければ、相応の反応があることも理解しています。

今節の Honda FC戦について選手達に伝えたのは、いつも通り、以下のことでした。

①走行距離、スプリントを意識する。
②前を意識する。前向きにチャレンジする。前向きに守備をする。前を見る。越していく。前方を意識する。
ハイプレスをかけ、かわされた時に「ダメだ」と思うか、「戻れる」「戻って奪える」と思うか。プレスをかけることをやめるのか、貫くのか。チームのために、仲間のために、勝利のために、見に来てくれた人達のために、謙虚に貪欲にハードワークしよう。

そう言って送り出しました。

(※YouTubeでは、試合のロッカールームやチームの裏側に密着した映像「BEHIND THE SCENES」を公開中)

■「何があっても絶対に引かない」と決めていた。

このnoteは「いわきFC」に興味を持ってもらう、「いわきFC」を知ってもらうことをテーマに始めたので、今回は私が思っていることを、ギリギリまで記載していきます。

ゲームプランは悪くなかったと思います。Honda FCさんがボールをあれほど蹴るとも思わなかったし、逆に「蹴らせることができた」とも言えます。奪えた場面もあれば、かわされた場面もありました。

セカンドボールを拾う確率はHonda FCさんのほうが上でした。そしてヘディングの技術とシャドーの選手のポジショニングに、修正が必要だったかなと思います。

画像1

ではHonda FCさんとの「差」は何だったのか?

個人戦術、判断スピード、技術、決定力、チーム力、クラブ力。サッカー要素で言えば、ほとんど負けたかな、と。

では、負けたからすべてが悪いのか? ダメなのか? 決してそうではないとも思っています。今節の戦いに臨むに当たって

この試合は何があっても絶対引かない。

と思っていて、その結果が1対5でした。

引いて守ればそこまで崩れませんし、勝てた可能性もありました。ただ、引いて負けた時には何も残りませんし、勝ったとしても、数字と「Honda FCに勝った。必死に守って」という事実しか残りません。

画像4

今年は結果を求められています。その中で、ただ勝つことを考えるのも正解でしょう。勝つことで、得られるものもありますから。でも「それ」を選択する気は、私の中には1%もありませんでした。

冒頭に「私の責任です」と書いたのは、そういうことです。だからこそ、勝ちたかった。

それが今の思いです。

■経験値を上げるため、通らなくてはいけなかった道。

失点については、完全に崩されたものはありませんでした。

ただし動き出し、パスとコントロールの質、シュートの質。それらをこのゲームで5発も出せるのが、Honda FCの強さだと思いました。

そしていわきFCの選手達は、このゲームで普段通りに戦うことができたのか?

目に見えないプレッシャーで、見えるはずのものが見えない。大一番ではそういった現象など、戦術という言葉では整理できない、いろいろなことが起こります。しかも、それが突然起こり、瞬時に変わるのがサッカー。選手は大変な思いをしたことでしょう。

画像4

ひと言「経験値」と言えばそれまで。でも経験値を上げるには、今節の試合は通らなくてはいけない道だったのかもしれません。

■ピンチをチャンスに変える。

最後に交代について。前半でCB2枚を代えるのは初めてでした。そもそも、サッカーであまりないことだと思います。

では、なぜ代えたのか?

理由は、4失点目のプレーで気持ちが後ろ向きになってしまったこと、そして攻撃的に行きたかったこと。そのために2枚を同時に変えました。

今節の交代のカードは、すべて攻撃的に切ったものです。後半の45分で、スコアをひっくり返すつもりでした。「負け犬の遠吠え」と言われても仕方ありませんが、この「敗戦」から何を学ぶか。それが大切だと思っています。

東日本大震災メモリアルマッチ・福島ユナイテッドFC戦。
天皇杯・ソニー仙台FC戦。
FCティアモ枚方戦。

そしてHonda FC戦。

ピンチをチャンスに変える。まだまだ成長できる。強くなれる。

「昇格」ではなく「優勝」。もっと言えば、Jリーグの舞台で結果を出すためにはどうするか。先を見すえて行動することが大切。だからこそ1本のパス、トラップ、シュート、動き出し、タイミング、身体の使い方、すべての意識を変えないと、この敗戦は、「意味」を持たないと思います。

オフ明け、選手達の変化を楽しみにしています。

画像4


最後に、

いわきFCに携わるすべての方が、悔しい想いをしたと思います。私も選手も同じです。
全力で勝負をしたから、悔しさがあります。そして、力を発揮でなかったことに悔しさがあります。

ただ、その悔しさを残り10試合で晴らします。

大切な10月を前に、高い授業料を払いました。回収に向かいます。

ここからは「執念」。
私的には「生き様」を見せます。
ただでは負けない。

いわきFC監督
田村雄三

「サポートをする」ボタンから、いわきFCを応援することができます。