見出し画像

JFL第7節 鈴鹿ポイントゲッターズ戦【いわきFC監督・田村雄三ここだけの話~BEHIND THE SCENES⑦】

田村雄三監督が自ら試合を振り返る連載コラム。今回は、5月1日にいわきグリーンフィールドで行われたJFL第7節の裏側を語ります。

▼プロフィール
たむら・ゆうぞう

1982年生まれ。帝京高→中央大→湘南ベルマーレ
2010年に引退。湘南ベルマーレ強化部スタッフを経て2015年、いわきFC強化部へ。2017年よりいわきFC監督


「いい距離感」を作ることができた。

7回目のnoteです。鈴鹿ポイントゲッターズ戦の振り返りになります。

今節のポイントはまず、鈴鹿ポイントゲッターズのポゼッションに対するボールの奪い方。アプローチの行き方・スピードを含めて、ボールの奪い方をチーム全体で共有すること。そしてここ数試合の課題である、CBのラインの押し上げでした。

大事なのは、FW-MFとMF-DF(CB)の「いい距離感」を作ること。これが攻守の切り替えやセカンドボールの奪取、ショートカウンターにつながったと思います。

(※YouTubeでは、試合のロッカールームやチームの裏側に密着した映像「BEHIND THE SCENES」を公開中)

あとは考え方です。選手への個別アプローチですね。

奥田雄大選手について。

先週、DF奥田雄大を呼び出し、90分ぐらい話しました。

「最近どう?」「ストレングストレーニング頑張っているね」とか「身体変わってきたな」といったことを話す中で、前節(F.C.大阪戦)の失点についてたずねました。

本人も、失点を自身のミスだと反省していました。私が聞きたかったのは「なぜ、そのプレーを選択したのか」。その点に関する判断が間違っていると思ったので、指摘しました。

失点自体は過ぎた話なので、どうでもいいことでした。呼び出して話をしたのは、彼の考え方、そして今何を思っているかを聞きたかったからです。

彼は、J1の徳島ヴォルティスから成長を求めてやって来ました。私からは(彼自身が)まだまだチャレンジしていないと言いました。「まだ24歳のCBが、自分のサッカー像を決めすぎている」と。

画像1

彼は徳島時代、試合経験がありません。そのため、いいものを持っている選手ではありますが、経験値でいえば「大卒1年目の選手」という物差しで見ています。だから「もっとがむしゃらにプレーしてほしい。その中で「行く・行かない」「上げる・上げない」などを判断し、DFとして「駆け引き」の経験を積んでいくことが必ずプラスになる、と伝えました。

そういう意味では今節、彼のプレーはチャレンジできていたと思います。次につながるプレーでした。よかったと思います。そして黒澤丈も好調が2試合続きました。他のCBもテンションは高く、競争率が上がっています。次節も楽しみです。

バスケス・バイロン選手について。

おそらく、皆さんが大きな期待を寄せているバスケス・バイロン。今節はいいパフォーマンスを見せてくれました。ただし、


ここから先は

1,636字 / 2画像

¥ 300

「サポートをする」ボタンから、いわきFCを応援することができます。