逃げまくった文豪たち

 真山知幸氏の偉人研究書が紹介されている。島崎藤村の逃避行私小説などの内幕を書いているようだ。成程、「新生」誕生の背景をよく知ることができる。私は、突き動かす原動力が私小説へ向かう要因として、3年間のパリ滞在があったと思っている。永井荷風が4年前にフランスに渡っている、憧れも強くフランス文学を体感したその影響も大きかったと考えている。

真山氏は『嫌なことがあったら逃げたらいいよ』と優しく説明書きしているが、法律に対する時代背景が違い過ぎる。人権が蔓延している今日との社会構造が違い過ぎて理解に苦しむ言葉となっている。『こんな時代は生き抜くだけでも「完走賞」もの』と的を射た発言、但し、どこに逃げたら良いかすら判らない社会、私達は余りにも多くの罰則を求めすぎ、自らの手足を縛り酸素欠乏に落ち込んでいる状態だ。その先を断絶すれば少しは解放されることはやってみれば少しは分かるのだが、そうはなかなか踏ん切り出来ないものだ。
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