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レシピに頼らないで済む「方程式」というフレームワーク

料理が苦手な人ほど役立つtips

先日Nサロンの有賀先生が主催の「家庭料理の新デザイン」というゼミが最終回を迎えました。
1回目2回目と座学が続き、いよいよ実践編。参加者の満足度が群を抜いて高いこちらのゼミ、最終回にふさわしい最高に楽しく幸せな時間でした。

有賀さんはスープ作家でご活躍の先生なので、料理実習も「スープ」がテーマでした。当日は3人1チームになり有賀さんが提唱する「スープの方程式」を元に、テーブルの上に転がった食材を前に、その場で何を作るか考えて、実際に作ってみる、というもの。

料理教室体験での不満

ここだけの話、料理教室にちょっと不満を持ったことがあって、「その場では言う通り作れば美味しくできるし、インスタ映えもして楽しいけど、再現性がなく、生活にインストールが出来ない=なかなか上達しない」というケース。

冷蔵庫に何があるか分からないし、スーパーで何が美味しそうに売っているか分からないし、何より「食欲」って体調や感情、気候など様々なものに影響を受けるから(たとえば、疲れているときは甘いものが食べたいとかありますよね?)決まったものを決まった通りきっちり作る、ということがとてもストレスで、料理が急に「業務」になって楽しめなくなってしまう。料理はもっと自由で、楽しくて、ハッピーな存在でありたいと思うから、そのストレスからは解き放たれたい。

そういう考えを持っていた私に、有賀さんはとてもやさしい提案をしてくれた。

作り手に自由をくれる「スープの方程式」という提案

見るだけでワクワクする「方程式」というフレームワーク。
このシートを見た瞬間心が躍った。さて、目の前の美味しそうな食材たちを、どんなスープの魔法にかけようか。

美味しく食べられる旬の食材を、スープという手段で、より美味しいものへと変えていく。その手段は「方程式」さえ知ってれば、その時の気分や台所事情によって、いかようにも可変が利く、臨機応変な存在なのです。

チームで、何作る?をその場で話し合う。その時のメンバーの気分がメニューをどんどん具体的な形に変えていく。

「スープの方程式」をもとにした今日のスープ

わたしたちのチームにラム肉屋の店主と豚汁エバンジェリストが居たので、あえて肉から離れることに。旬の「あさり」と「きゃべつ」。
もう、これだけで十分美味しいことがイメージ湧いた。
奥様が塩分過多の料理を作ることで悩んでいたメンバーが居たので、あさりのお出汁に頼り、極力味を重ねずに潮汁のようなイメージ。
淡い味になると思ったので、香味油を仕上げに垂らすことにした。

有賀さんがおっしゃった、
「スープは作る人にも食べる人にもやさしい」
これはもう名言だと思う(笑)

「フレームワーク」化したことで、料理のハードルがグッと下がる。
あまり台所に立たない男性からの方が、反響大きいんじゃないかなと思う。

料理好きはこういったフレームワークを頭の中に「型」として料理ジャンルごとに持っていて、それが対外的には「センス」という風に言われるのだと思う。 型を持っていれば、その型に何をはめるかは、自由にできるということ。そして、レシピがなくても即興で作れるようになっていくのだ。

出来上がったのは「春の訪れスープ」

わたしは料理の楽しさやすばらしさをズボラでも簡単にできるワークショップを通じて提供する立場に居る手前、習う側のひとの卒業・自立がゴールならば、こういう型はとても大切だなと痛感した。
決められたものを作るのではなく、ヒントだけ与えて、自分たちに考えさせてゴールに導くという形は、再現性が高くアレンジの幅が広い。
何より、参加者が楽しめる。

レシピ通りにきちんと作ること、上手に作ることだけが正しいのではない。作り手に自由をくれるこの「スープの方程式」、どんどん使っていこうと思う。

このゼミに関する有賀さんの素敵なnoteもぜひ。


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