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初の対面イベント、IUEO SDGs English Pre-Summer 1 Day Campを無事に盛会で終えました。

7月18日、東新宿でIUEO SDGs English Pre-Summer 1 Day CampをGUNKAN東新宿にて開催しました。対面参加とオンライン参加を両立させたハイブリット型イベントで、弊社の教材「TCA SDGs」の教材を使用した英語キャンプとなりました。

コロナ禍になってから初のIUEO主催対面イベント。
手探りで企画運営を進めてまいりましたが、結論から申し上げますと、大成功!!対面・オンライン合わせて16人の方にご参加いただき、終了アンケートにて満足度100%を達成しました。以下、イベント詳細について書いていきます。

当日のタイムテーブル

午前の部:SDGs Goal 12:「責任ある消費と生産」についてのインプット

午前中はSDGsの成り立ちやGoal 12:「責任ある消費と生産」についてのブレインストーミング、ゲストスピーカーの講演です。今回、ゴール12を議題に選んだのは、学生の方々にもとても身近な「消費」という行為について批判的に考えてほしかったからです。自身が手に取る商品一つひとつの背景を想像したことはありますか?原材料の栽培・収穫、加工、製造、販売、購入、廃棄に至るまで、サプライチェーンの全体像を想像し、消費行動を客観的に見直す。このような行動を少しずつ増やすことで、持続可能な社会に一歩でも近づけるのでは、という考えで、参加者のみなさんに学んでもらいました!

まずはSDGsの成り立ち・概要と、 Goal 12: Responsible Consumption and Productionについて知識をインプット。講師の石川がSDGsの前進であるMDGsの反省やSDGsが目指しているもの、政治的・経済的な側面などについて話しました。

責任ある消費と生産について考える際に欠かせないのが「ファストファッション」。毎日身に付ける衣類が、どこで、どんな環境で、どんな人がつくり、どのように消費され、廃棄されるのか。ファストファッションの逆の定義は何か。各自でブレインストーミングしてもらいました。「スローファッション」「エシカルファッション」「伝統的な衣類」など様々なアイデアを共有できて新鮮でした!

株式会社マザーハウス小田様の登壇

SDGsの基礎知識をインプットし終わったら、ゲストスピーカーの登場!ゲストは株式会社マザーハウスの小田靖之さん。小田さんは2014年に入社してからマーケティング、広報PRなどの業務を経て、2021年2月よりフード事業の責任者としてご活躍されています。

「大量閉鎖、大量解雇の途上国向上という状況に革命を起こす」「付加価値のあるプロダクツを生産する職人集団」というミッションにあるように、マザーハウスという会社がいかにSDGsゴール12:「責任ある消費と生産」と結び付いているかを語ってくださいました。

「発展途上国の人はかわいそう、貧しい、だから支援しよう、という支援ベースでは決してなくて、あくまで世界で勝負できるブランドとしてビジネスをやっている。」そう語る小田様。

印象的だったのは、「お金は稼げていたけれど、社会に貢献できていたかどうかわからない」というご自身のお若いころのお話。「みなさんも、働くとき、自分が社会に貢献したいという理想と、自分の会社の実態とのギャップを経験することがあると思います。責任ある消費と生産は、マインドを変えるところからがスタートなんです。」

小田さんのお話に真剣に耳を傾ける参加者のみんな。「責任のある消費と生産を実現するために、学生個人にできることはありますか?」「小田さんも学生の時からこのような社会問題に関心があったんですか?」学校や家庭ではなかなか聞けない社会人のお話に興味津々で、たくさんの質問を投げかけてくれました。講演後には、「これをきっかけにマザーハウスに興味が出てきた」という声もありました。

午後の部:"Doing more and better with less"についてディスカッション

午後は”Doing more and better with less”(より少ない資源や労力で人間の生活や地球の環境をよりよくする)について5グループに分かれてディスカッションを行いました。

約3時間の議論や調査のあとには、各グループにプレゼンテーションを課しました。それぞれのグループが模造紙や付箋、iPad、スマホなどを使用して自分たちの考えを支える証拠や資料を探します。

オンライン参加組も活発な議論を保っていました!オンライン参加者の中には、将来、教員を目指している生徒もいて、なおかつ学生の自分たちに身近なテーマで「doing more and better with less」を考えたいということで、教育の質に着眼点を置いたようです。「電力やお金も大切な資源だけど、肝心の人間の労働力や体力、精神の健康も大切なリソースなのでは?」という気付きから、「教員や生徒の負担を減らす授業」についてディスカッション。

こちらのグループはKpopや洋楽などの音楽業界に興味を示したようで、資源やエネルギーをなるべく温存しながら音楽を楽しむ方法を模索中。「CDが売れていた時代って、どのくらい二酸化炭素が出ていたんだろう?」「そもそもCDの生産に必要な資源って何があるの?」「CDやレコードが売れなくなって困った人はいるかな」「アーティストやミュージシャンのファンにとっての理想的な消費はなんだろう」たくさんのCriticalな質問から考えをまとめていきます。

グループディスカッションの最初には、模造紙を広げ、みんなで出したアイデアを付箋で色分けしていきます。この作業を繰り返すことで、自分たちが一番調べたいこと、言いたいことは何かだんだんわかってくるようです。

紙にまとめる工程が終わったら、プレゼンの準備。こちらのグループはKeynoteにスライドを作成し、各メンバーが担当する箇所の内容を丁寧に仕上げていました。「私、プレゼン構成得意だから任せて!」「クリティカルな問いかけから始めると視聴者の興味を引きやすいんじゃないかな」「ネットの情報から具体例を集めてみるね」 など、各メンバーが自分の得意分野を活かし合った絶妙なチームプレーが見られました。

最終プレゼンテーション

約3時間のグループディスカッション・リサーチの後には、各グループでプレゼンテーションを行いました!トップバッターはこちらの2人。「doing more and better with lessな交通手段」というテーマで、二酸化炭素排出量やドライバー、乗客の負担を最小限にする交通網について発表してくれました。「私が住んでいた上海では、30分7~8円で借りれるシェアバイクがあった」「一人一人が運転するよりも、1人の運転手で何十人も運べるバスや電車の普及を促進する」など、創造性に溢れるアイデアが魅力的でした!各プレゼンの最後には、他のグループからの質問・コメントタイム。「どうしてこのテーマに興味を持ったのか?」「引用資料がわかりやすくてよかった」など素敵なコミュニケーションが見られました。

こちらのグループは、より少ない量でより多くの人が資源を享受できる方法を探していました。その中でも、「傘のレンタル」についてプレゼン。「傘って思った以上にプラスチックを使うし、不法投棄や忘れ物、盗難も多く、そのたびに新しい傘を買うのはもったいない。」そんな着眼点から、実際に提供されている傘レンタルサービスについて調査し、自分たちの意見の説得力を伸ばすことができました。

こちらのグループはGreen Societyについて探求。発展途上国への支援について着目していましたが、「お金やリソースをただ与えるだけでは根本の解決にはならない。援助ではなく、雇用を生み出すことが大事なのでは。」というCriticalな意見が出ました!また、再生可能エネルギーの使用を促進することで、より少ない資源と労力でより多くの人にエネルギーを分配できる点にも言及。

最後にみんなでパシャリ。イベント開始時にはどことなくピリピリ緊張感が漂っていたのが嘘のよう。数時間の間にみんなあっという間に打ち解けて、友達をつくったり、アイデア交換したり、将来の夢や目標について語り合ったり。「先生~!お仕事・大学・留学について聞かせてください!」と講師の私に話しかけてくれる生徒もたくさんいて、胸がほっこりしました。みんな初対面でも臆することなく互いを知ろうと歩み寄り、意見を尊重し合いながら刺激し合う、とても有意義な一日になったのでは。講師の私も学生のみんなから新たに学ぶことが多く、「そんな発想があったか!」と脳みそを活性化できました。

学生の爆発力はすごい。

イベント終了後の参加者アンケートでは、満足度100%!

「情報をインプットする時間も、他者と交流して意見をアウトプットする時間もあってよかった」
「様々な意見を聞いて統合する力と、一度突っ込んで考えると言う力が身に着いた。」
「多くの社会課題は相互に繋がっていて、解決しなければならないことは沢山あり、色々なことに疑問を持つことが大切であるということがわかった。」
「もっと色んな人とこのような場でディスカッションしたい」
「対面でアカデミックライティングについての講座を受けたい」

などなど、嬉しいコメントを多数いただきました。

講師 石川からのコメント

私は、今回のイベントでは講師という役割を担いましたが、個人的には、参加者の学生たちが私にとっての先生だったような感覚です。というのも、今まで私が思い浮かばなかった発想やインスピレーションを、生徒からたくさん受け取ったからです。10代という年頃は、爆発力がすごい。一度興味を持てば、深く没頭して、他の人の意見もぐんぐん吸収しながら、アウトプットを磨いていく。今回のイベントでは、初対面の学生や大人と長時間議論を交わし、「学び合い」「切磋琢磨」するということが実現しました。そんな参加者のみなさんの爆発力と溢れ出る知的好奇心に、胸を打たれました。今後もこのような対面イベントをたくさん開催し、参加者同士の意思疎通はもちろん、運営側の我々も皆さんからたくさんの学びを得たいと思います。

代表 森のコメント

私も当日は1日カメラマンとして皆さんの様子を撮影していました。笑 本当に皆さん良い顔をされていて、たくさんのエネルギーを感じました。話している内容についても非常に思慮深く、具体と抽象を行き来しながら、目の前の起こっている事象だけでなく、その裏に潜んでいる背景や全体のサイクルに目を向けられていました。何よりもこのような自分たちが安心・安全に自信を持って意見を共有する場を欲しているようにも思えました。

昨年度はオンラインで開催しまして、こちらも一定の満足感を持っていただきましたが、やはりリアルイベントは英語やクリティカルシンキングといった資質能力だけでなく、他者との繋がりができるという点が素晴らしいですね。特に若い世代の方々は、たくさんの人とどれだけ繋がるか、どれだけたくさんの価値観に触れられるか、が今後の生き方への影響として大きいなと思いました。

これからも国際エデュテイメント協会は、「今、これからを生きる力を。」を理念に、どのようなことができるかを真剣に考え、これからの明るい未来のために、行動をしていきたいと思います。

ぜひここから皆さんと手を取り合いながら明日を一緒に創っていきたいです。ご興味・ご関心・サポートしたいなどがあればいつでもお気軽にご連絡ください。

最後に小田さんと講師を担当した石川とのスリーショット


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