【Archicad】断面形状のマテリアル別数量拾い
断面形状で作成した壁・梁・柱ツールのモデルを、ビルディングマテリアルごとに表面積や体積を算出する方法をご紹介します。
(使用ソフト:Archicad25)
今回は「コンクリート」「レンガ」のビルディングマテリアルを使用した断面形状を各ツールで作成し、数量を出してみました。
1.「材質」から一覧表を作成
①
一覧表を新規作成します。
この時に「要素」「構成要素」「材質」の中から「材質」を選択しましょう。
②
一覧表の中身を設定しましょう。
基準は拾いたいモデルの条件を入力、フィールドは下の画像を参考にしてみてください。
・ビルディングマテリアル>名前
ビルディングマテリアル名を表示させます
・構成要素>コンポーネントの体積(正味)
構成している各要素ごとに体積を出します
(※Archicad24までは「層/構成要素体積」になります)
・材質>露出面
露出している面積を出します
2.一覧表の結果を見る
作成した一覧表を開いてみると・・・
このようにビルディングマテリアルごとに体積と面積を表示することができました!
3.おまけ
1)「表面積」「体積(正味)」ではダメなの?
先ほどの一覧表に「一般」内の「表面積」「体積(正味)」を加えてみました。
このような違いが出ます。
2)各要素をくっつけたり、干渉させるとどうなる?
レンガ・コンクリートの間の隙間を無くしてみました。
結果はこのようになります。
体積は変わらないですが、露出面は露出しない0.5㎡分少なくなりました。
続いては一部重なるようにした断面形状にしてみます。
この時交差優先度はコンクリート>レンガです。
結果は体積、露出面、それぞれ見えなくなった分減りました。
今度は交差優先度をレンガ>コンクリートにしてみます。
こちらもそれぞれ見えなくなった分減りました。
3)材質の上書きを使うと?
次は断面形状マネージャーからレンガのみ材質の上書きを「コバルトブルー」に変更してみます。
結果は各要素にレンガの項目が増えました。
体積はどちらも同じ数値が出ています。
露出面では、各要素の側面と小口が別で数量が表示されます。
一覧表に「材質>材質名」を追加すると拾い出す露出面の材質名が分かります。
4)SOLIBRIで体積を出してみる
Archicadの一覧表で算出していきましたが、SOLIBRIでもマテリアルごとの体積を出すことができます。
①
”IFC変換設定”にて、形状変換>IFCスキーム関連エクスポートオプションが「要素を分解しない、マテリアルの保持は保証されません」以外であることを確認し、IFCを出力します。
②
出力したIFCでSOLIBRIを開き、情報の取り出しを新規作成します。
コンポーネントに「建造物の構成部材」を選択しましょう。
(情報の取り出しについてはこちらの記事もご参考ください!)
③
カラムに「タイプ」「体積」を設定した状態で取り出してみると、マテリアルごとの体積が分かります。