2016年3月30日の日記


 今日は結局1日中家にいて本を読んでいた。午前中はソラリス、午後は丸山眞男全集1巻(徂徠学の~)、夜は両方、といった感じであった。机に向かってしっかりと意識を集中させて読んだからか、外出していないのにも関わらず適度に疲労し、適度に充実した気持ちを抱けた1日となった。


 ソラリスは想像以上に面白い。SFであるが、ミステリーのようでもある。それはソラリスの謎をめぐる物語であると同時に、ソラリスについてのテキストをめぐる物語でもある。ソラリスの詳細について読者は宙ぶらりんの状態に置かれてしまうが、その謎をとくヒントになるかもしれない資料の存在は提示される。「その資料を読むシーンになれば何かわかるかもしれない」という希望があるから、読者は苛々せずに物語を読み進めていくことが出来る。ドストエフスキーにしろフローベールにしろ第一級の作家の書いた作品はどこか不気味さを秘めているが、レムの作品にも同じことが言える。


 自分が発狂しているかどうかについて常に不安を抱いている主人公、というのも珍しい。子午線のうんたらかんたらでそれを確かめる、というのはSF作家にしかできない芸当である。

 まあ、まだ最後まで読んでいないからなんとも言うことはできない。

 丸山眞男はどうだろうか。朱子学は修身を重要視するが、徂徠学はむしろ制度を重視する…的な話はすでに知っている。まあ今まで集めてきたばらばらな知識たちを1本の糸で繋げる、という効果ぐらいは与えてくれるかもしれない。しかしこの論文は丸山26歳の時のものである。それを考えると頭が下がる思いである。

 朝はパン。昼は卵の入った温かいうーめんと冷奴。夜はしょうが焼きに納豆であった。

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