雑文

川沿いの公園を歩く。厚い雲の所々に裂け目が出来て、そこから青空がのぞいている。その青空を映した浅い川辺で、ある親子は水をかけあい、ある親子は葦をかき分けて何やら生き物を探していた。橋の下に出来た水溜まりに素手を突っ込み、辺りを水浸しにしていた少年少女がいた。ラグビーボールを蹴り合う外国人の集団がいた。野球をやっている人々がいた。私は野球場を突っ切って歩いていた。丁度二塁と三塁の中間辺りの、やたら雑草の生えた剥き出しの地面を歩いている時、私は高校の頃のことを思い出した。1度大雨が降ってグラウンドがぐちゃぐちゃになる、その後で日照りが続くと実に走りにくく転びやすいグラウンドが出来上がる。そんな時は練習の前にトンボを使って地面を均したものだった。…なんとなく、そんな感じのことを思い出していた。

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