コメンテーター津良野房美#35
きっと昨夜の酒がまだ残ってるんだろう、ポンタさんがここにいるはずない!
房美は目をつむり頭を二度ほど振った。
すると、
「ポンタさーん!」
と百合絵が呼ぶではないか、
その人は転がしていた麺棒をカタリと止めてこちらを振り向いた。
"ポ、ポ、ポ、ポンタさんっ!"
房美は固まった。
トレードマークのオデコはタオルで隠されているが間違いなくポンタさんだ。
コレは夢か?
いや、夢に違いない!
きっとまだ私サンライズ瀬戸で寝てるんだ!
房美は自分の手をつねる。
"痛い!"
これは夢ではない!
ポンタさんが目の前にいる!
「アッ!百合絵ちゃん!
遠くまで来てくれてあり、、、
エッ、、ふ、房美さん?、、」
ポンタは百合絵の傍らにいる房美を見つけて固まっている。
「房美さんと来たんですよっ!」
と百合絵が答えた。
「房美さんが一緒なんて聞いてないよー!
ビックリしたなぁーもう!」
固まっていたポンタがへにゃりと溶けた。
「午前中で仕事終わるから、善通寺でも観光してて」
ポンタは粉で真っ白な手の平を挙げ言う。
「じゃお仕事終わったらLINEしてくださいね!」
百合絵がポンタに言った。
つづく
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