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本が好きになるなんて【エッセイ】

私たち夫婦は本が好きだ。デートで大型書店によく行った。
私は小説。旦那はビジネスやコンピュータ系。
私は新しく本を買うときは今の本をすべて読み終わったとき。旦那は買って満足するタイプ。
こんな2人の子供は・・・

娘はまだ本好きではない。自分で進んで読もうとはしない。
一応、学校から絵本を借りてくるのだが、寝る前に私が読んであげている。
本屋に連れて行って「好きな本買ってあげるよ。」と言っても「別にいい。」と言う。
息子は昆虫図鑑が好き。ひとりで開いている。虫は触れないのに。
娘に、と買った新しいかいけつゾロリの本を見つけて開いている。文章はまだ読めないのに。

子供たちにも本好きになって欲しいと思っている。赤ちゃんの頃から読み聞かせはもちろん、絵本は手に取れる場所に置いていた。
まだ、娘には効果がない。
でも、私は知っている。
本好きになるターニングポイントはハマる本に出会うかどうかだから。
だって、私がそうだったから。

私がハマったのは中学3年生のお正月。まさに高校受験のがんばりどころ。
それまで本は別に好きでもなんでもなかった。趣味は読書だというのは、趣味がない人の呪文だと思っていた。
なのに、この時期に新潮文庫の赤毛のアンシリーズのシリーズ1を買って読みハマり、何シリーズか連続で読んでいた。
ハマったポイントは正直わからない。
赤毛のアンを買ったのは、正月の顔出しに行く退屈な祖父母の家での暇つぶしに、とストーリーを知っていて読みやすそうだったからのような。
新潮文庫の赤毛のアンは風景描写がとっても丁寧で、読み進めると同時に頭の中にその景色が思い描かれていくようだった。
感情豊かなアンにも惹かれた。アンは想像力が豊かだけど悲観的なところもあったので、そんなことないって、とほっとけない女の子でもあった。

さすがに母は心配した。私もシリーズの続きを読みたい気持ちはあったが同時に私は受験生ということも理解していたので、段ボールに他の漫画と共に封印した。
高校の合格発表後から春休みは赤毛のアンシリーズにハマり、高校の入学前の宿題であった百人一首を覚えることはせず、入学後にあった国語の実力テストはさっぱりだった。
が、クラスの自己紹介で趣味は読書です、と堂々と言えるようになっていた。

子供たちにもいい出会いがありますように。
これからも一緒に本を読んだり、図書館や本屋に連れて行ってあげたい。

参考に娘が少し興味を持った本
・ノラネコぐんだんシリーズ
・ヨシタケシンスケ作品
・100かいだてのいえシリーズ


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