新型コロナウイルスに関係する内容の可能性がある記事です。
新型コロナウイルス感染症やコロナワクチンについては、必ず1次情報として厚生労働省首相官邸のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。
見出し画像

「データ駆動型の社会の実現」に向け進むべきビジョンとは

12月13日(月)13:00から日本IT団体連盟主催での成長戦略セミナーをホテルニューオータニ「edo ROOM」で開催。オンライン配信も含めたハイブリッドのセミナーとなり、682人からの申し込みがありました。※当日のセミナーの動画はページ下部からご視聴いただけます。

画像12


本セミナーは、6月に閣議決定された「包括的データ戦略」(令和3年6月閣議決定)をフォローアップし、「データ駆動型社会」を実現する上での、「データ連携基盤」の必要性や期待、技術的シーズなどについて、デジタル庁や企業・団体それぞれの視点からご講演をいただきました。開会の挨拶は会長、川邊 健太郎からの挨拶でスタートを行い、来賓挨拶として、デジタル大臣 牧島 かれん 様からビデオでのご挨拶をいただきました。

スクリーンショット 2021-12-13 13.09.24

大臣からは、デジタル実装を通じた構造改革を進める中で、データを社会課題解決における切り札として活用すべく、戦略的利用や環境整備に力を入れている点や、国民のみなさまに安全で安心して使っていただく環境づくりに向けた考えや施策などが伝えられ、デジタル庁としてデータ戦略の実行を進めると共に、デジタル臨時行政調査会、デジタル田園都市国家構想を両輪として、データが新たな価値を生み出すことができるデジタル社会を実現していく為の政府としての目標などが語られました。

【基調講演】

画像11


基調講演として、デジタル庁 データ戦略統括 平本 健二 様からは、大臣が語られたデジタル庁の取り組みや目標に対して、デジタル社会の実現に向けた基本戦略など、より細かく具体的なお話をいただきました。(以下、講演内容から一部掲載)デジタル庁はトータルデザインとして、準公共の分野を含めデジタル社会がどうあるべきかを考えている。AIといった最先端の技術を考えられがちだが、基盤となるデータやツールの整備を進める必要があり、明治時代に作られた紙時代の枠組みは、今のデジタル時代に合わせた形の規制に整備していかないといけない。

では、データ戦略の実現に向けた2030年の社会はどうなっているのか、少し先の未来は、何かが飛び交うすごい世界ではなく、誰もがいつでも情報を気軽に手に入れることができる世の中を作っていく必要があり、そのために地道に基盤整備を進めながら応用領域も攻めていく。

距離と不安を感じないことを目標にステップを登っていくことが重要である。

スクリーンショット 2021-12-13 13.30.00

そして、今後の官民連携に関して、ボトルネックの解消にむけてさまざまなマインドセットの変更進めている。

講演後、平本 様にインタビューをさせていただきました。

ーデジタル庁として、これからの時代にあわせた官民連携について、改めて重要と思われるポイントをお聞かせください。

民間の人も多く入って進めているが、我々と外とのコミュニティーをうまく作っていき共に最先端を目指していきたい。我々(官民連携)だけだと動きや発想が限られてしまうため、どこまで周りの応援団を作ることができるのかが重要になってくる。実際、シビックテックや自治体ともコミュニティーを作成している。企業の方々ともハッカソンや、本日のような勉強会を行いながら、新しい動きや情報の共有をしていく必要があると思っています。

ーデジタル領域で企業に求めるポイントはありますか?

企業に求めるポイントとしてはたくさんありますが、特に2点。まず、最先端の研究開発をどんどん進めていっていただきたい。そして、さまざまな施策で矛盾している要望もあると思うので、そこをテクノロジー面で解決できる提案などはお願いしたいと思っています。そして、企業の方々も何がネックになっているのか教えて欲しい。政府の改善して欲しいポイントについて物申していただけるといいです。我々自身も、制度をどう変えていくかの壁を崩している最中ですので。

ーデジタル庁としてDXについてさまざまなリードをしていく中で、国民にどのような意識が生まれたり、またはアクションが起こるといいと思われますか?

生活者の皆様は、普段の生活ではデータの連携(SNSアカウントと決済情報等)に対してのアクションのハードルは低くなってきていますが、行政サービスとなるとハードルが高くなる。こちらとしてもハードルを低くして、皆さまからの意見を伺いたいので、どんどん気づいたことを伺いたいです。デジタル庁として、皆様からのご意見やアイデアを募集し、オープンに共有・議論する場「デジタル庁アイデアボックス」を用意していますので、是非ご活用ください。

【戦略提案挨拶】

画像11


日本IT団体連盟幹事長 ソフトウエア協会会長 荻原 紀男 からの戦略提案挨拶。まず、大きなデータ連携基盤を作り上げていくためには、日本製のデータセンターの中にある必要があり、ジャパンデータセンターを立ち上げる志ある企業があれば、国が5000億円を出すべきと思っています。その上で、ソフトウェアやアプリの繋がる社会を作り、データ駆動型社会を目指し、エンジニアの役割が非常に重要なポイントになってくるといった内容をお話しをさせていただきました。最後は、エンジニアファーストの体制を作り、日本のデジタル化の未来を作る必要があることを強く発言いただき戦略提案のご挨拶とさせていただきました。

講演後の荻原氏コメント

ーこれからのデータ社会に携わる人や、官民が目指すべき次のステージに必要なアクションや関係性などについて大事にすべきポイントなど、改めてお言葉をいただけますでしょうか?

エンジニアの契約状況を改善する必要があります。従来の多重下請け構造ではなく、アジャイル型の契約に切り替え、評価基準となる「i コンピテンシ ディクショナリ」をもとに、その人の価値を決めていかないと、エンジニアの本当の意味の活用ができないのではないかと思います。個人個人のチカラを十分活用してあげる社会にしていくことが重要で、その人たちが活躍できるカタチになることで、デジタル社会の推進や成長戦略が初めて解決できるのではないかと思っています。

【戦略講演】

戦略講演として、会員企業や団体の方々からデータ駆動社会の実現に向け実際にどのような取り組みを行なっているのか講演をしていただきました。

スクリーンショット 2021-12-13 13.58.50


■理化学研究所 計算科学研究センター センター長 松岡 聡 様から、データをいかに活用し、基盤をどう作るのかといったことや、スーパーコンピューター富岳が実現するSociety5.0への目標に関する講演が行われた。コロナ禍でも行なった、分子レベルまでのシミュレーションなど実際のデータを使用した説明が行われ、データーイン・データーアウトが行える環境を作っていくことや、デジタルツイン基盤を固める必要がある等のお話がありました。

スクリーンショット 2021-12-13 14.17.10

■産業技術総合研究所 デジタルアーキテクチャ研究センター 研究センター長 岸本 光弘 様 から、サイバーフィジカルでの高度な融合の重要についての講演。各研究チームで行なっていくことの重要性や、クラウドだけではなくネットワークでの処理が可能であるABCI(AI橋渡しクラウド(AI Bridging Cloud Infrastructure))の提供の可能性・超分散コンピューターコアの研究開発についてお話しをしていただきました。

スクリーンショット 2021-12-13 14.31.27

■ソフトバンク デジタルトランスフォーメーション本部 部長 谷川 様 から、社会課題を解決しDXを実現する取り組みに関しての講演。世の中にない取り組みを実践に移していくために、スマートシティ竹芝で行っている「テクノロジーでビルの価値を向上」させる事例や、災害時に自治体や住民にとって必要な情報を「デジタル防災サービス」として提供(2022年には運用を開始予定)することなど、総合デジタルプラットフォーマーとして官産学のオープンな連携を目標として掲げている活動について語られました。

画像8

■富士通 公共デジタル事業本部 本部長 理事 山田 厳英 様 から、「豊かさ」を感じるデジタル・ガバメントのあり方やデジタル思考に関する取り組みについて講演。Common Serviceの実現の道筋として国民がサービスを届ける形に変わる必要がある。また、川崎市の未来都市計画や健康観察サービスN-CHATなどといったデザイン思考でのサービスの変革を進める点など、事例を交えたお話をしていただきました。 

画像7

■NEC デジタル・ガバメント推進本部 本部長 小松 正人 様 から、官民の情報が電子データ化し活用される社会にするための取り組みを、ビデオの視聴も合わせ講演いただきました。サイバー上とリアルの組み合わせを重視している点や、国家レベルでデジタル化が進んでいるいるデンマークのように、本当に必要な人に必要なサービスを行政が提供できる社会を目指すことなどが話されました。

画像6

■ネクストスケープ 社長室室長 中川 様から、データー連携基盤を構築する中で感じていることについて講演。分野での横のつながりやアジャイル的アプローチが重要である。そして、政府、企業、国民が三位一体となる共創社会の実現を考えている点などが話されました。

閉会の挨拶は、日本IT団体連盟国家データ連携基盤プロジェクト長 丹波 廣寅に登壇いただき、これから目指すべきデータのあるべき姿や課題について説明をいただき、より一層の産官学の連携からビジネスを回しながら技術開発を進めていき、日本をデータ連携先進国へと進めていくためには、参加していただいているデジタル庁や企業・団体、視聴いただいている皆様の協力が必要との言葉で本セミナーは終了しました。

画像12

日本IT団体連盟YouTubeチャンネル「成長戦略セミナー『データ駆動型社会の実現』 日本IT団体連盟 国家データ連携基盤プロジェクト

■一般社団法人 日本IT団体連盟HP

活動情報:12月13日、2030年のデータ活用社会を各分野の第一人者が講演