見出し画像

量産を意識してボードゲームを作るときに大切にしてること 3

初めてボドゲを作った話も今日で一旦まとめです。
今回はマーケット出展の結果や、価格の決め方、まとめと今後についてです。

これまでは、初めてに踏み出す時の物事の捉え方、量産を意識した工程の中で大切な考え方やデザインのポイント、組み立てや箱詰めについて書いてきました。

初めてゲームマーケットに出展した結果

2019秋のマーケットは11.23(土)24(日)に開催。僕たちは初めてということもあり、土曜日のみに出展しました。

この日に向けて本気でボードゲームを作ってきたわけですが、それが当日どこまで売れるのかは全くの未知数なわけです。どんなビジネスでもそうですが、売れると分かっていたら苦労しません。

ボードゲーム業界の?販売の仕方で面白いと感じたのは、マーケットの数日前から各出展者がネットで事前予約を募ること。ここで受けた事前予約数の3倍は当日売れると言われているんだそう。(どこの噂だ...) 
箸でCUBEsは7件ほどの事前予約を受けていたので、当日販売は20個〜30個くらいかなと思っていました。


当日はまさかの雨。来場者数も減ってしまうのではと不安になりました。。

画像1

.

.

.

画像2

しかし、結果は1日で70個完売!!

一般的にボードゲームは2000〜3000円の商品が多い中で、箸でCUBEsは5500円で販売しました。(Twitter割引5000円、学割4500円)
決して安い部類ではありません。それでも完売できたのは商品の魅力だけではなく、その売り方にもあったように思います。
ゲームマーケットのブースは半分に商品を置き、もう半分で試遊できるようになっています。この試遊できるということがお客さんの目をとめ、そのまま購入の流れへと繋がりました
なにより、箸を使ってキューブを積み上げている様子が面白いので多くの方が足を止めてくれました。


↓その後のユーザーの声。こうやって遊んでる様子や感想を聞けるのも自分たちでものづくりをして販売する楽しさです。

価格はどうやって決めるのか?

こういうお金の話って、自分の状況に合う例ってなかなかないですよね。
価格は、どうやって売るのかと合わせて設定する必要があります。

①展示会のように自ら店頭販売するのか
②自社のECサイトで販売するのか
③他社のECサイトに卸販売するのか
④小売店に直接卸すのか
小売店に商社さんを通して卸すのか

業界によっても卸値の考え方や数字が異なるので、一概には言えませんが、例えば掛け率50%で卸したとしても利益が出るくらいのバランスにしておくと、上記①〜⑤全ての売り方に対応できるので、販売のしやすさはグッと高まります。

掛け率50%:販売価格が1000円の場合、500円で卸すということ。

とはいえ、多くのチャネルで売ることがいいという訳ではないので、商品性に合わせて売り方や売り先、価格構成比率(売上配分比率)を考えるのがベターだと考えています。

販売グラフ_アートボード 1

箸でCUBEsは、初回は小ロットで作っているので、販売価格における原価率は30-40%と高め。次ロット以降で原価率が下がるので、利益が出ていくようなバランスで価格構成しています。
現在、販路は直販と店舗への卸販売と両方を考えていて、次ロットの生産体制絶賛準備中です。

また、ボードゲームとは異なりますが、上記のグラフのように、ものづくりにおける価格構成比率(売上配分比率)を他にも知りたいって方には
↓この本もおすすめです。震災後の東北のものづくりストーリーと共に、販売方法、売上配分など具体的な数字が載っていて面白いです。


全体を通してのまとめ

色々書きすぎて、3部作になってしまいました。笑
まとめると、こんな感じですかね。

量産を意識してボードゲームを作るときに大切にしてること

・初めてのことにも、まずは一歩踏み出そう
・アナログならではの魅力を追求しよう
・作る過程で、原価と商品構成とデザインは同時に考えよう
・作る現場を見て、想いや作り方を共有しよう
・箱を開けてからしまうまでの流れを考えて
デザインしよう
・パッキングの一手間で商品性を上げよう
・事前予約で見込みを立てよう(当てにならないこともある)
・ブースで試遊ができる特性を活かして販売に繋げよう
・販売価格はどうやって売るのかと合わせて売上配分比率を決めよう
・何はともあれ全部まとめて楽しもう

友人からの声がけがきっかけで、初めて挑戦してみたボードゲームの世界ですが、次につながる大きな一歩になりました。価格は高かったですが、しっかりと作り込んだ分、価格に見合った魅力が出せていたのではないかと思います。
今回の経験を元に、今年もボードゲーム作りを進めて、ゲームマーケットに出展していきたいと思います。
自分で作って売ってみるというのは本当に楽しいので、興味がある方はぜひやってみてください!

よろしければサポートいただけたら嬉しいです! いただいたサポートは知的好奇心を満たす学びの為に大切に使わせていただきます。あとおやつや娘のミルク代にも。