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ユーザーではないとはどういうことか?

こんにちは。コネヒトという会社で家族向けのサービスをつくっている@itoshoです。僕たちのコアプロダクトは「ママリ」という母親向けのサービスなのですが、ときどき面接などでご結婚されていない方や男性の方から「自分はユーザーじゃないのですが大丈夫ですか?」といったような主旨の質問をいただきます。僕自身も男性で結婚はしているのですが(今は)子どもはいないので、そういった不安が芽生えるのは理解できます。

というわけで、今日はサービス開発に関わる人間がユーザーではないことについて、考えてみたいと思います。あくまで僕はこう考えているよ!ってだけですが、何かのヒントになれば幸いです。

なぜ、自分がユーザーでないと不安なのか?

まず、はじめに冒頭の質問の意図を紐解くと大きく2つの不安があるのかなと考えています。

  • ユーザーではない自分がユーザーの課題の解像度を高く持てるのか

  • ユーザーではない自分が携わるサービスに対して当事者意識を持てるのか

もちろん、これだけではないと思いますし、細かいニュアンスが異なることはありますが、多くはこのどちらかに当てはまると感じています。

ユーザーでないと課題を解けないのか?

一つ目の課題の解像度に関しては、詰まるところ自分がユーザーの課題を解けるのかということだと思いますが、これに関しては明確に解けると考えています。地方創生の文脈でよく「よそ者・若者・バカ者」が大切だという言説が存在しますが、それと同じように課題当事者ではないからこそ、見える景色があると考えています。そもそも、ユーザー自身も自分の欲しいものを言葉にできるケースは稀だと思うので、ユーザーだからと言って課題を解けるわけではないと思います。

もちろん、定性調査でユーザーやその生活を知ることは必要不可欠なので、コネヒトでは積極的にユーザーインタビューを実施したり、社内でお子さんのいる女性従業員の方にユーザーテストをお願いしたりすることはあります。しかし、それは必要条件で十分条件ではないと思います。ユーザーであれば、その過程をショートカットすることはできるとは思いますが、課題を解くためにはミクロのユーザーの生活だけではなく、マクロのマーケットや社会をセットで知る必要があると考えています。

ですので、課題を解くために必要なのは、ユーザーであることよりも、ユーザーとその課題に対して、真摯に向き合い続けることだと僕は思います。

ユーザーでないと熱狂できないのか?

二つ目の当事者意識に関しては、自分が携わるサービスに対して熱狂できるのか(コミットメントを最大化できるか)ということだと思いますが、これは正直、人に依るのかなと思います。ただし、ユーザーでないと熱狂できないかと言うと、決してそうではないと思います。

僕のモチベーションの原点で言うと、僕は小さい頃、戦争問題に興味があったのですが、僕自身は(当たり前かつ幸せなことに)戦争を体験したことはありません。じゃあ、どこにモチベーションがあったかと言うと、シンプルにテレビなどのメディアを通して映し出されるたくさんの困ってる人を何とかしたいという気持ちでした。また、学生時代にお世話になった先生が「目撃者には責任がある」と常々言っていたことにも影響を受けていて、自分の人生だけで、世の中のすべての課題を解決できないのであれば、せめて、自分が目撃した人や課題には少しでも貢献したいという想いがあります。

いま僕がコネヒトやママリのサービスにコミット出来ていることに対して、色々と御託を並べることはできるのですが、突き詰めるとそこにたどり着きます。正直、コネヒトにJOINする前は人並みの興味しかなかったのですが、いざサービスに触れたり、ユーザーの声を訊いたりすると、日本の子育てや家族に関する領域は課題だらけだということを目の当たりにしたので、見たからにはそこに責任を持ちたいなと考えています。

ですので、ユーザーでなくともサービスに熱狂できると僕は思いますし、そして、それは決して先天的なものではなく、環境次第で熱狂できるようになと思います。そして、コネヒトにはそんな熱狂できる環境があると言えます。

そもそも、ユーザーではないのか?

ここまで、ユーザーではないことの不安に対するアンサーソング的なことを書き連ねてみました。コネヒトに興味を持っていただける方の不安が少しでも和らげば幸いですが、最後に元も子もないことを言うと、そもそもユーザーじゃないなんて人なんているのかな?という気持ちもあります。

僕は社会で起こるありとあらゆる出来事に対して、当事者でない人は(濃淡はあれど)いないと信じています。その中でも、コネヒトが向き合っている家族という事業ドメインは多くの人にとって、身近な(だからこそ難しい)テーマだと思います。ですので、僕はあんまりユーザーとかユーザーじゃないとかを意識せず、どうすればコネヒトの掲げる「あなたの家族像が実現できる社会をつくる」が実現できるか、みんなで知恵を絞って、良いサービスを提供していきたいと思っています。

というわけで、少しでも家族の課題やコネヒトに興味がある方は是非お気軽にご連絡ください。こんなふわっとした話でももっと具体的なサービスの話でも何でもさせていただきます!


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