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子どもの「叱り方」が、成長に影響するかもしれないなんて

強く言ったら、子どもに分かってもらえる?
子どもが言うことをきかなくて、イライラすることって、多いですよね。時には、しかたなく(というか、怒りがこみあげてしまって)
・強く大きな声で怒鳴ること
・楽しみや好きなことを取り上げること
・肉体的な暴力(体罰)に訴えること
で、子どもたちを屈服させて、親の望みどおりの行動をとらせてしまっていること、誰にでもあると思います。
このことは、強いものが弱い者に対して考えの違い埋めるためには、暴力や恐怖、脅しを使っても良いとうことを、子どもたちに感じさせてしまっているかもしれません。例えとして強引に単純に表現すると、「自分よりも弱いものに大きな声や暴力をふるって、従わせるようなことをしても良い」という勘違いを、子どもたちに抱かせてしまうきっかけになるのではと、心配になります。

子どもを非難したり、罰したりすることでは、子どもの意識や行動を是正してほしい方向へ改善するとは限りません。一見、理解してくれたかのように見えるかもしれませんが、それらは
・権威に対して従うこと(服従すること)
・懲罰を避けること(懲罰の苦痛や恐怖から逃れること)
から、そのようにしているに過ぎない、という可能性があることを理解しましょう。

「叱り方」によっては、ストレスが子どもの脳の発達に影響することも
虐待や体罰などの強いストレスによって、発達段階にある子どもの脳に影響が及ぼされることが分かってきています。これについては、「マルトリートメント」という用語で多数の情報を得ることができます。
いうまでもなく、脳に及ぼした影響(損傷)は、発達や学習意欲低下、非行、鬱(うつ)や統合失調症(ストレスが原因に限らない)といった病気につながる可能性もあると指摘されています。時々、報道にあるような子どもの虐待のような事態のことだと思わないでください。ささいな言葉であってもストレスの感じ方は受け手によって大きく違うことを理解してください。
どこの家庭でも、学校でも、その他の子どもと接する大人のすべての方に、このことを理解して子どもたちと接してほしいです。
「愛の鞭(ムチ)」なんて言葉は決して許されるものではないと思います。

どうすればよいのでしょうか
イライラして叱りそうになったときには、どうすればよいのでしょうか。きっと、保育や育児、児童教育等の専門家の書籍やサイトに、素晴らしいものがたくさんあると思いますが、参考程度に私の考えを自身への戒め・備忘録も兼ねて記します。
・大人が思う以上に子どもにとって、「大人」は強く・大きい力関係の存在であることを忘れない
・イライラした時は、深呼吸して、自分は何に対してどう思っているのかを自覚すること
・そして、「ヨコの関係」で「人間扱い」で丁寧に話すこと

いかがでしょうか。私自身も「こうすれば良い」と理解しているつもりでも、実行できないことがよくあります。しかし、このようなこともあるかもしれないということを、少しでもたくさんの大人に理解してもらうことが必要と感じています。

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「いとま」は、子どもの穏やかな見守りと力を抜いた応援ができる地域を目指し、子どもを理解する大人を増やしたいと活動しています。地域のさまざまな方との交流や書籍等から関心を持つようになったことを少しずつ紹介していきます。専門知識のない素人ですが、このような考え方があることをみなさんに知ってもらう糸口になれば、嬉しいです。感想やご意見をお待ちしています。

参考文献:NVC 人と人との関係にいのちを吹き込む法 新版、マーシャル B ローゼンバーグ、日本経済新聞出版社

NVC(Nonviolent Communication:非暴力コミュニケーション)は、1970年代に、アメリカの臨床心理学者マーシャル・B・ローゼンバーグ博士によって体系化され、提唱された、自分の内と外に平和をつくるプロセスです。
http://nvc-japan.net/nvc/

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