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子育ては、「熱中する子どもを見まもること」なんだ

子育てや子どもとの関りについて、とても素敵な説得力のある本に出会いました。嬉しくって是非とも皆さんに紹介したいと思い、『第4章 子どもが育つ条件とは, 奪われる、子どもの「機能の喜び」』から、少しだけ転記させてもらいます。専門家のていねいな文章は、ズシリと響きますね。

「熱中すること」は育つこと

子どもが自発的に熱中する活動は、子どもが育つことそのものなのです。それは大人の計画や教育以上のものです。自分ができるようになった力を使って発見し、新しい知識を得る。そして「できた!」「やった!」という自分で成し遂げたことで得られた満足感は、人から教えられては得られないことであり、知識を教えられることよりもはるかに貴重な経験です。(略)現代は、この「機能の喜び」が無視されているのではないでしょうか。親は「良育」にせっかちなあまり、子どもが熱中していることに我慢できないようです。遠回りにも時間の無駄に見えるのでしょう。そのため、自分の考える「よかれ」の計画路線に子どもを歩ませようとします。

「見守り」のすすめ

見守るという言葉があります。すぐに手や口を出さず、少し距離を置き、時間をとって子をみて、子どもがしていることを尊重する態度です。これは簡単なようで、実は案外難しいことなのです。みる側に安定した余裕のある気持ちがないとできませんし、子どもと、程よい距離を保っていなければなりません。(略)親自身がひとりのおとなとして成長していることが、安定した気持ちで子ども向きあい、見守る上での大前提なのです。

いかがでしたでしょうか、なかなか実行することは難しいかもしれません。でも、あたまの片隅に置いておいて、外で一緒に遊んでいる時などに試してみてはいかがでしょうか?

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「いとま」は、子どもの穏やかな見守りと力を抜いた応援ができる地域を目指し、子どもを理解する大人を増やしたいと活動しています。地域のさまざまな方との交流や書籍等から関心を持つようになったことを少しずつ紹介していきます。専門知識のない素人ですが、このような考え方があることをみなさんに知ってもらう糸口になれば、嬉しいです。感想やご意見をお待ちしています。
引用文献:子どもが育つ条件―家族心理学から考える、柏木恵子著、岩波新書1142

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