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午後択一式のスピードアップを!①

午後択一式の解答時間の一般的な目安は「60分(長くて70分)」ですが,この時間内に午後択一式の問題が解き終わらなくて,記述式に時間がかけられないという悩みを多くの受験生が抱えています。

そこで,今回は午後択一式のスピードアップ対策についてお話します。

【1】根本的かつ効果的な対策

「肢の組合せを駆使して,解答に必要な限度の肢のみを検討する」,「登記記録問題などの特殊な形式の問題は一旦後回しにする」などの対策はよく言われることですが,私が根本的かつ効果的であると考えるのは,「『知ってる・知らない』が瞬時に区別できるくらいに,一つひとつの知識を正確にする」ということです。

合格者は,知識の一つひとつが正確に押さえられているので,肢を一目見れば瞬時に正誤が判断できます。さらに,自分の知らない知識が出題されれば,瞬時に「この知識は知らない。」と判断できます。つまり,瞬時に知らない知識の肢を切り捨てることができるのです。

逆に知識が曖昧な人は,自分が知っているはずの知識でも正誤の判断に時間がかかってしまいますし,知っているような知っていないような知識ばかりなので,「知らない」と判断するのにも時間がかかってしまいます。

では知識を正確に押さえるためにはどうすればいいのか?

そのためには「『これ!』と決めた教材を徹底的にやり込む」ことです。教材の数が多くなってしまうと,記憶の根拠がブレてしまい,それだけ曖昧な知識となってしまいます(「どこかで聞いたような…」という知識だらけになってしまう)。

そこで,「これ!」と決めた教材を何度も繰り返すことで,知識の精度が上がり,瞬時に問題の正誤,「知ってる・知らない」が判断できるのです。

【2】理想的な試験問題の処理

さらにいえば,手持ちのテキストを何度も繰り返し,冒頭の問題文を見て出題知識が予測できるほど知識の精度を高くするのが理想です。

例えば,本試験の問題の冒頭文に「所有権保存の登記に関する次のアからオまでの記述のうち,正しいものの組合せは,後記1から5までのうち,どれか。」といった,所有権保存の登記をテーマにした問題が出題された際に,「所有権保存の登記といえば,テキストでこういった知識があったな…」といったように,出題知識の予測ができるようになるほどに当講座の教材をやり込めば,その予測した知識が出題されれば即対応が可能ですし,予測した知識が出題されなくても,それくらい精度の高い知識を持っていれば,瞬時に「知ってる・知らない」を判断することができます(もちろん何十個の知識を思い出さなければならないわけではなく,2・3個が自然に思い浮かぶ程度でかまいません)。

それくらいに,「『これ!』と決めた教材を徹底してやり込む」ことができれば,「知ってる・知らない」が瞬時に判断できるようになるということです。

【3】テクニック的な対策

他にもテクニック的な対策として次の2つを紹介します。

 (1)悩んだときのルールを前もって決めておく

問題を解いているときに「1」か「5」の2択になったけれども,なかなかどちらか判断できず,じっくりと考えた末に出した答えが間違えだった。そんなことありますよね。そのように悩んでいるうちにも時間はなくなっていきます。

そうならないために「迷ったら前のほうの番号を選ぶ」というように,2択になったときのルールを前もって決めておきましょう。前もって決めたルールにのっとって,とりあえずの答えを決めておき,問題を全部解き終わってまだ時間があるようであれば,その迷った問題に戻ってもう一度検討するようにしましょう。これによって悩むことによって生じる時間のロスを削ることが可能になります。

 (2)マークは最後にする

一問ごとにマークをすると,いちいち問題用紙とマークシートを行き来することになって時間がかかってしまいます。そこでオススメしたいのが「マークは最後にまとめてする」という手法です。この手法を使うことでスピードアップはもちろん,問題を飛ばしたときにマークがずれて解答が崩壊してしまうことを防ぐというメリットもあります。

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