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睡眠のいろは No.3

現代人は睡眠不足。

 

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出典:厚生労働省「平成27年国民健康・栄養調査報告 第3部 生活習慣調査の結果」

年々、睡眠時間が6時間未満の人が増えてきています。

40%の人が6時間未満という現実。

ウィルスに感染したり、いろんな生活習慣病だったりと、新たな病気が増えていく中で睡眠不足も1つ原因であることは明らかです。


スポーツをする子どもを支える母、仕事する親の方の睡眠不足の研究結果も出ています。

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太田美音(総務省統計局労働力人口統計室)「統計」2006.


これでは、

日中に眠たくなりますよね…

身体の中では何が起きているのか…


睡眠不足とアデノシン


持久力は1〜2週間から低下し始める。-7


アデノシン:
身体を動かす時にエネルギーを使った後の残りカスで例えます。
その残りカス(アデノシン)が、脳を起こしておくための神経伝達物質"ヒスタミン"を抑制することが分かっています。


日中勉強、仕事、運動してエネルギーを使うと、アデノシンが分泌されて、脳を起こしておくヒスタミンが抑制される。

だから、動いて疲れると眠くなるというメカニズムなんですね。


アデノシンは12〜16時間でMAXになる。

しかし、
そのアデノシンも睡眠によって取り除くことができる。


ちなみに…

カフェインとは?


持久力は1〜2週間から低下し始める。-10

コーヒーなどに含まれるカフェインは、
アデノシンがヒスタミン(脳を起こしておく働き)を抑制するのを抑えます。

なので、アデノシンが溜まっても、脳は覚醒していられるということです。


ですが、気をつけたいのは

アデノシンは蓄積し続けているという事実は変わりません。



睡眠不足がアデノシンを蓄積させる


睡眠不足により、アデノシンが取り除かれずに蓄積されていく。

そうなることで、慢性的にヒスタミンが抑制されて日中も眠くなる…


アデノシンは悪者ではない


持久力は1〜2週間から低下し始める。-8


アデノシンは、活動することで増え続けますが、これは身体を休めるために必要な現象です。

アデノシンが上昇することで、身体を休める方向にもっていかれ、
ノンレム睡眠に誘導してくれます。


ノンレム睡眠についてはこちら。


ここで間違えてほしくないのが、

痛み、熱、睡魔、下痢、嘔吐、などの身体が起こすサインは起こるべくして起こる正常な反応であること!

身体が元の元気な身体に戻ろうとしていること。

なので、アデノシンが出ること自体は正常な反応であり、脳や身体を休めるためにノンレム睡眠に入ってくれる救世主でもあります。


寝たら解消されるアデノシンが、睡眠不足により蓄積することが悪いこと。
それによって様々な症状が引き起こされます。


ですが、

睡眠不足(睡眠負債)によって溜まったアデノシンはまとめて寝ても解消されないと言われています。

いわゆる休日の寝溜めはNG!!


では、どうすれば良いのか。

持久力は1〜2週間から低下し始める。-9


理想が8時間睡眠だとしたとき、6時間しか寝れませんでした。
この場合、2時間の睡眠負債が溜まります。

その場合、
休日の土曜日に2時間多く寝るのでは駄目です。

方法は、
土・日・月・火曜で30分ずつ早く寝ることでトータル2時間の負債を解消します。


睡眠は1日にして取り戻せず、習慣で戻すこと


過去の記事です。


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