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ナンピン買いの前に考えること

「下手なナンピンすかんぴん」

株式投資をやっている人なら誰もが一度は聞いた格言だと思います。僕も持っている銘柄のいくつかは含み損になっているので、ナンピンをしたくなるときがあります。そのときに僕が考えていることなどを簡単にまとめます。

2つの質問

Q. その株は本当に買いたいのか

―― ほとんどの場合は買いたくはありません。逆に売りたい。本当に良いと思っている銘柄なら買いたいと思うのですが、買った当時は良いと思っていても今では良いと思っていない銘柄がずっと含み損であることが多いです。

Q. なぜナンピンをしたいのか

―― 見かけ上の含み損を減らしたいからです。株式残高を見たときにずっとマイナスの表示であることは、たとえ長期投資がメインでも多少は精神的ダメージが来ます。

株の価値と無関係な購入理由を勝手に作らない

2つの質問で明らかになったことがあります。

まず、ナンピンをしたいと思っている銘柄は本当は買いたくないと思っているということ。本当に買いたいと思っている銘柄なら、それは良いナンピンと言っても良いでしょう。

そして、本当は良くないと思っている銘柄を買ってしまいたくなるのは単純に精神的ダメージが起因となっているということ。つまり価値基準がその企業の良し悪しではなく自分本位になってしまっているということです。

市場全体で見ると、ほんの僅かな株を自分が所持していることと、その株の本来の価値とは関係がないはずです。それなのに、手元のマイナスの数字が株を購入する理由を作り上げてしまいます。明らかに下手なナンピンです。

人間は損をしたくない生き物

もし市場に、株価3,000円の銘柄Aと銘柄Bがあって、銘柄Aは高配当で将来性もある。一方の銘柄Bは減配続きで株価も低迷気味。これは誰がどう考えても銘柄Aを買うべきです。

しかし、銘柄Bを所有していてずっと-20%の含み損を抱えていたらどうでしょうか。人間は損を嫌う生き物なので、ナンピンして±0になった時に売りたいと考えてしまう人も少なくないでしょう。少なくとも僕は感情的に行動したらきっとナンピンしてしまいます。

これはおそらく投資などで含み損を抱えたことのない人には理解できない感情です。フラットな状態なら誰でも論理的に考えられるのですが、感情的になると人間は論理的に行動できなくなります。

下手なナンピンするくらいなら別銘柄を買う

せっかく資金があって株を購入しようと考えているならば、手元の含み損に影響されて下手なナンピンをするよりも、もっと合理的に判断して良い銘柄を買うべきだと考えます。

含み損を気にしてしまう感情の対処方法は、慣れです。

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