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米語の発音における「Flap T」と中国人女性の歌う中島みゆきと発音の軸と

米語の発音指導をしているニーナ先生という方がいらっしゃいます。

https://www.instagram.com/_nina.s.leaf_/

英語発音検定EP-Pro特級保持者という、見当もつかないくらいすごい方なのですが、発音の違い・仕組みを言語化して教えられるというのは素晴らしいです。とても参考になります。

clubhouseでこれまで何度かお話をうかがいましたが、時差があったり平日だったりで、なかなかライブで聴くことは少ないのですが、2月25日(土曜日)はインスタライブがありましたので、お顔も拝見しながら話をうかがいました。

米語において T の音が前後の関係でD (あるいはR?) のようになる時、これを 「Flap T」と呼ぶのだそうです。
ニーナ先生はT の発音については語りたいことが山ほどあるらしいので、次回以降のインスタライブも楽しみです。

このFlap Tの話を聞いて思い出したのは「中島みゆきの『銀の竜の背に乗って』を上手に歌う中国人女性」の動画でした。

とても上手なのですが、「たちつてと」の音が「だぢづでど」になるところがあります。
いや、ほとんど「だぢづでど」になっているかも。
米語では、ふたつの母音の間にTが挟まるとDの音になりがちとのことです。
それを言ったら日本語の音が「子音+母音」でできているので、Tの音はほぼすべての場合母音の間に挟まれていることになります。
そうなると、「たちつてと」から始まる文のケースを除くと、文中に「たちつてと」が出てきてそれを清音で発音するのはとても難しいということになります。
いや、中国人/中国語の発音のルールに米語と同じルールがあるのかどうか知らないのですけれども。

興味深いのは「たちつてと」の音がすべて「だぢづでど」で発音されたとしても、我々はこの人の歌が理解できるということです。

「発音の軸」のことを以前にも書きました。

相手の発音が自分の発音とは異なっている場合でも、相手の発音の癖が理解できればその後は聞き取れるようになるという話です。
私はイタリア語の巻き舌のRの発音ができないのですが、自分なりのRを、Lとは違う発音でしています。
相手のイタリア人が「こいつはRはこのように発音するんだな」とわかってくれた後は、コミュニケーションに問題はなくなります。

インド英語やアメリカ南部の英語であっても、自分の英語の発音体系の軸ができあがっていれば、相手の発音体系を自分の体系にマッピングできれば、聞き取りは容易にできるのでした。

次回のニーナ先生のインスタライブは日本時間3月1日水曜日22時の予定とのことですが、先生のインスタでのアナウンスをご確認ください。


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