新年会におよばれされたら、空手家が乱入してきた。
Vol.006
新年明けまして、といえば新年会。
日本に帰国して、初詣もお墓参りも終え、個人的正月気分なお寿司を食べた後は、友達との新年会。これがあっての新年だ。
ただもうすでに日本は本来的には新年会はほぼ終わった頃の来日だった。
しかし箱根でお世話になっている方が、私のためにと新年会を開催してくれた。
いつになくおよばれご飯は幸せ
箱根フレンドであり、私よりも大先輩のお姉様は、私が来日する度に宴を開催してくれる。宴といえども、お姉様と私の二人っきりなのだが、ちょっといいお酒を開けて、お姉様が自慢の料理を食卓を披露してくれるというもの。それがとってもゴージャス!
お酒&お料理好きな友達がいるだけで、こもりがちな山暮らしの価値はぐっと上がる。
そして空手家が乱入
「ごめーん。今日あなたがくるって言ったら、僕もくるっていうんだけど」 とお姉様からの連絡。僕というのは、あの方。あの方も山暮らしの友である。もとい友というか兄。いや、父。なにせ御年84歳!
ということで84歳のあの方もさらなる山友を連れて参戦。
このあの方ですが、84歳に見えぬ風貌で、向かうところ敵なしという強者。
その理由は、あの方はなんと空手の師範。
そんな簡単な空手の師範ではない。
空手のことは全く知らない私でも、その迫力は全くない84歳のあの方であっても、強さを語らせ、そのバックグラウンドを知ると、サイキョウ! という言葉しか出てこなくなった。
乱入者はIKO国際空手道会会長 総師範空手10段
あの方こと、山本権之兵衛さんは私にとっては箱根の友達である。
年齢的に友達と言ったら叱られるかもしれないが、自ら漬けた梅干しや煮物を来日の度にプレゼントしてくれる素敵なお爺ちゃまである。
この梅干しと佃煮をいただいてから、私のイターリアな甘いものを欲する朝食スタイルから、白がゆに変わった。そしてそれが何よりの至福であることを悟った。
なのに空手の師範というのは後から知ったこと。
しかも、イタリアにも支部を持つ総師範ということもあり。さらに縁も深くなった。もちろんイタリアだけでなく、香港、オーストラリア、アメリカにも支部を持つ総師範である。
まさか箱根でイタリアと接点があるとは!
おかげで我が家はセコム要らず!
そして山本さんは、なんとイタリアの武闘雑誌「SAMURAI」の表紙にもなっている。
発行年月は1984年で、雑誌の価格もリラなので時代を感じる。
SAMURAIは今でも武道を追求するイタリア人に読まれており、6ユーロの価格で販売されている。
しかしなんともグラビアボーイ。
さらに彼の言葉を聞くと、なんとブルースリーにも空手を教えたというからすごい。本当の空手道を極めている人だ。
毎度とは聞く山本氏のレジェンドは、私がまとめてきちんと聞き受け、文字にしておきたいと心から思うようになった。
本当に極めている人は表に立たず弟子を育てるということも客観的に学んだ。
今年もきっと賑やかな1年になりそうだ。
ということで、新年早々の来日から賑やかな日々。
まして、箱根のお友達も増えて、お姉様や山本さんとの出会いを通じて、さらに賑やかになりそう。
そして年齢差はあるとしても、お互いが箱根を好きでいることが共通の趣味として盛り上がれる。
箱根の山にいようと、東京にいようと、空手であろうと、私にはイタリアがつきまとうのである。
これぞ運命。
Carpe Diem!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?